2018年サターン賞、『ブラックパンサー』が最多5部門受賞!『最後のジェダイ』は脚本賞ほか3部門

2018年6月27日(米国時間)、優れたファンタジーやSF、ホラー作品に贈られる「サターン賞」の授賞式が開催された。
2018年に最多5部門の受賞を果たしたのは、米国で驚愕のスマッシュヒットを記録したマーベル・シネマティック・ユニバース作品『ブラックパンサー』(2018)。さらに賛否両論を呼んだ『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)は、同作に次いで3部門の受賞となった。本記事では、主に映画部門の受賞作品に注目しながら結果を振り返っていきたい。
正統?意外?2018年サターン賞受賞作品
冒頭に触れた通り、2018年のサターン賞で圧倒的な存在感を示したのが『ブラックパンサー』だ。最優秀コミック映画賞、最優秀助演女優賞(ダナイ・グリラ)、最優秀監督賞(ライアン・クーグラー)、最優秀美術賞(ハナー・ビーチラー)、そして最優秀メイクアップ賞の5部門を受賞。作品賞のみならず出演者やスタッフの力量も高く評価されたわけである。この勢いなら、本当にアカデミー賞へのノミネートも考えられる…?
また『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、最優秀主演男優賞(マーク・ハミル)と最優秀脚本賞(ライアン・ジョンソン)、最優秀編集賞(ボブ・ダクセイ)の3部門を獲得。新たなルーク・スカイウォーカー像を描き出した脚本と、それを完璧に体現したマークの演技がともに評価された形だ。
そのほかの受賞作品も、THE RIVER読者にはおなじみのタイトルが並んだ。最優秀SF映画賞は『ブレードランナー 2049』(2017)、最優秀ファンタジー映画賞は『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)、最優秀ホラー映画賞は『ゲット・アウト』(2017)、最優秀スリラー映画賞は『スリー・ビルボード』(2017)、そして最優秀アクション・アドベンチャー映画賞を射止めたのは、意外にも『グレイテスト・ショーマン』(2017)だったのである。ちなみに、最優秀外国映画賞は『バーフバリ 王の凱旋』(2017)だった。バーフバリ!バーフバリ!
なお俳優への授賞については、そのほか最優秀主演女優賞を『ワンダーウーマン』(2017)のガル・ガドットが、最優秀助演男優賞を『LOGAN/ローガン』(2017)のパトリック・スチュワートが、最優秀若手演技賞を『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)のトム・ホランドが獲得している。いずれも大いに納得の顔ぶれだろう。
ちなみにテレビ部門では、SF作品賞を『宇宙探査艦オーヴィル』、ホラー作品賞を『ウォーキング・デッド』、アクション・スリラー作品賞を『ベター・コール・ソウル』、ファンタジー作品賞を『アウトランダー』が受賞。コミック映像化賞は『THE FLASH/フラッシュ』、ニューメディア・ヒーロー賞は『Marvel パニッシャー』が獲得した。
人気シリーズが数多く並んだ中、テレビ部門であえて特筆しておきたいのは、『ツイン・ピークス:リミテッド・イベント・シリーズ』(日本でのテレビ放送時は『ツイン・ピークス The Return』)が最優秀プレゼンテーション賞と最優秀主演男優賞(カイル・マクラクラン)、最優秀ゲスト出演者賞(デヴィッド・リンチ)の3部門を受賞したことだ。待望の新作は、現代のドラマ界に確かな爪痕を残したのである。
Source: Deadline