中国人気SF『三体』ドラマ化、ベネディクト・ウォン&エイザ・ゴンザレスら12名の出演者 ─ 「ゲーム・オブ・スローンズ」製作コンビの新シリーズ

中国発、世界的大ヒットSF小説『三体』(早川書房)を「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)製作コンビのデヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイスがドラマ化する「3 Body Problem(原題)」に、『ドクター・ストレンジ』(2016)ベネディクト・ウォンや『ゴジラvsコング』(2021)エイザ・ゴンザレスら、計12名のキャストが発表された。米Deadlineが報じている。
『三体』は、文化大革命で父親を惨殺されたことから女性科学者の葉文潔(イエ・ウェンジエ)が、巨大パラボラアンテナを備える軍事基地に雇われ、人類の運命を握る極秘計画に接触する物語。異星人の地球侵略を手助けしようともくろむ者、むしろ異星人を迎え入れたいと考える者、さまざまな思惑が入り乱れる中、異変や怪現象が人々に迫ってきて……。
冒頭のベネディクト・ウォンとエイザ・ゴンザレスのほか、出演者として「ゲーム・オブ・スローンズ」でそれぞれサム役、ダヴォス役を演じたジョン・ブラッドリーとリアム・カニンガム、『007は二度死ぬ』(1967)『007 カジノ・ロワイヤル』(2006)のツァイ・チン、『シカゴ7裁判』(2020)のアレックス・シャープ、「ウォッチメン」(2019)のジョバン・アデポ、「The Brokenwood Mysteries(原題)」(2014-)のジェス・ホン、『モーリタニアン 黒塗りの記録』(2021)のサーマー・ウスマニ、「ARROW/アロー」(2012-2020)のシー・シモオカ、「何様なのよ?」(2019-)のマルロ・ケリー、新人俳優のジン・ツェンが発表された。それぞれの役柄はわかっていない。
既報によれば、Netflixによるドラマ版は小説の3部作すべてにまたがる内容といい、Netflixは『三体』シリーズの英語版翻案権を獲得済み。ベニオフ&ワイスは、ドラマ「ザ・テラー 不名誉」(2019)のアレクサンダー・ウーとともに脚本・製作総指揮を兼任する。そのほか、製作総指揮には、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)のライアン・ジョンソン、製作会社・プランBを率いる俳優ブラッド・ピット、『ゴーン・ガール』(2014)の女優ロザムント・パイクらが名を連ねている。
SF作家・劉慈欣(りゅう じきん)による『三体』3部作は、中国にて、2008年に第1作『三体』が刊行され、2010年までに『三体II:黒暗森林』『三体III:死神永生』の3部作となった。3部作で2,100万部以上を売り上げ、世界各国でもベストセラーとなったほか、2015年にはヒューゴー賞を受賞。日本でも2019年7月に第1作、2020年6月に第2作が早川書房より邦訳され、大ヒットとなっている。