ベン・アフレック、もうDC映画を監督するつもりはないと断言 ─ 『ジャスティス・リーグ』最悪体験で「心が折れた」

ザック・スナイダー監督のDCエクステンデットユニバースでブルース・ウェイン/バットマン役を演じ、DCの新作映画『ザ・フラッシュ』では同役で続投するベン・アフレックだが、新DCユニバース映画で監督を務めるつもりは全くないようだ。
もともとアフレックは、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)に続く単独映画で監督・脚本・主演・製作を務める予定だったが、最終的に降板。そこから転じて実現したのが『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)で、『猿の惑星』シリーズや『クローバーフィールド/HAKAISHA』(2008)のマット・リーヴスが監督を手掛けた。
2022年11月には、ジェームズ・ガン&ピーター・サフランが共同CEO・会長として率いる新会社「DCスタジオ」が誕生。その翌月にガンは、「将来的にDC作品でアフレックに監督を務めてほしい」とツイートしていた。
しかしながら、ガンの意向とアフレックの要望は相容れないようだ。米The Hollywood Reporterの取材にてアフレックは、「ガンのDCで何かを監督するつもりはありません。絶対にありませんね」と断言。「ジェームズ・ガンには何の反感も抱いていないですし、彼はナイスガイです。きっと彼は素晴らしい仕事をするでしょう。ただ、彼らのやり方に参加して監督したくないだけです。そういうことに興味がないんです」と言葉を続けている。
「DC作品で監督を務めたくない」との強い思いは、どうやらジョス・ウェドン版『ジャスティス・リーグ』(2017)での体験が大きく影響している模様。同作で何が問題だったのか訊かれたアフレックは、「『ジャスティス・リーグ』ですか……。なぜ、ああいうことをやってはいけないのか、その理由について全てセミナーで教えられるぐらいです。プロダクションから間違った決断、個人に起きたゾっとするような悲劇まで教えて、最悪の後味の悪さを僕に残して終わったという事実まで」と皮肉タップリにコメントし、以下のようにも心境を明かしている。
「『バットマン』を監督するつもりでしたが、『ジャスティス・リーグ』のせいで、“もう辞めた。二度とこんなことはやりたくないし、僕には向いていない”と思いました。クソみたいな経験で溢れている業界で僕が目にした、最悪の経験だったんです。心が折れてしまいました。」
アフレックは、『ジャスティス・リーグ』で途中降板したザック・スナイダーの後任を務めたジョス・ウェドンとの仕事が、相当なトラウマになっているらしい。撮影当時について「酒を飲みすぎ、ロンドンのホテルに戻ると窓から飛び降りようかと思った」「ゴム製のスーツを着て、コンピューターの画面に向かって“この核廃棄物が漏れたら、我々は……”なんていうより、もっと面白いものにしがみついていたい」「もうこれには一切参加したくない。限りある人生をこれ以上無駄にしたくない」と考えていたことも語っている。
アフレックはDCで二度とメガホンを取るつもりはないようだが、エア ジョーダンの誕生秘話を描く新作映画『AIR/エア』では監督を務めており、出演も兼任している。DC映画『ザ・フラッシュ』は2023年6月16日に全国ロードショー開始、『AIR/エア』は2023年4月7日に日本公開。
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Source:The Hollywood Reporter