ハリウッド実写版『AKIRA』2021年5月、ついに米国公開決定 ─ 『マイティ・ソー バトルロイヤル』タイカ・ワイティティ監督、正式に就任発表

大友克洋の同名傑作漫画をハリウッドが実写化する、映画『AKIRA(原題)』が、2021年5月21日に米国公開されることがわかった。製作を担当する米ワーナー・ブラザースが発表した。
また、このたび『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のタイカ・ワイティティが監督に就任したことも告知されている。2017年9月、本作の契約交渉に入ったと伝えられてから、実に1年8か月が経過しての正式アナウンスとなった。

大友克洋が1982~1990年に連載した漫画『AKIRA』は、新型爆弾によって崩壊した東京に誕生した新首都「ネオ東京」を舞台に、暴走族のリーダー格である金田と、その親友であり、事故によって超能力に覚醒した鉄雄を主人公とする物語。軍が秘密裏に隠していた超能力者「アキラ」を解放して世界を征服しようとする鉄雄を止めるため、金田は戦いに臨んでいく。1988年には大友自身の手でアニメ映画化され、世界から圧倒的な支持を得た。
既報によれば、原作漫画は2019年を舞台とする設定だが、ハリウッド実写版『AKIRA』は2060年の東京が舞台になるといわれている。以前、タイカ監督は「アニメ映画版ではなく原作コミックを実写化したい」と述べていたほか、出演者についても「アジア人のティーンエイジャーがいい」とした上で、スター俳優ではなく新人を抜擢する意向を語っていた。
本作の撮影はカリフォルニアにて71日間にわたり実施されるといい、日本での撮影が実施されるかどうかは不明。撮影は2019年秋にも開始される可能性がある。プロデューサーは、原作の映画化権をかねてより取得していた俳優のレオナルド・ディカプリオ、『アメリカン・スナイパー』(2014)のアンドリュー・ラザー、『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)のジェニファー・ダヴィッソンが務める。
いまやハリウッドきっての売れっ子となったタイカ監督は、少年と“空想のヒトラー”を描く新作『Jojo Rabbit(原題)』を2019年10月18日に米国公開予定。『スター・ウォーズ』初のドラマ「ザ・マンダロリアン(邦題未定、原題:The Mandalorian)」ではエピソード監督を、代表作『シェアハウス・オブ・ヴァンパイア』(2014)を米国でドラマ化した「What We Do in the Shadows(原題)」では製作総指揮・監督を兼任。テリー・ギリアム監督作品『バンデットQ』(1981)のドラマ化企画にも就任したほか、マーベル・スタジオでの新企画も動いていると伝えられている。なおスケジュールの都合により、故マイケル・ジャクソンのペットを描くストップモーション・アニメ映画『バブルス(原題:Bubbles)』からは降板した。
ハリウッド実写映画版『AKIRA(原題)』は2021年5月21日に米国公開予定。長らく紆余曲折を経てきたプロジェクトが、いよいよ走り出そうとしている。