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「座席によって料金が異なる」は階級差別? ─ 米映画館の料金体系にイライジャ・ウッドら苦言

映画館
Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/8050542847/ Remixed by THE RIVER

米映画館チェーン最大手のAMCシアターが発表した新たな料金体系をめぐって議論が起こっている。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのフロド役で知られるイライジャ・ウッドは、その反対派の1人として自身のTwitterアカウントにて私見を述べている。

これは、2023年2月6日(現地時間)に公開されたAMCのニュースリリースに対するものだ。劇場内の座席の位置に応じてチケット価格が増減するこの新たな料金体系では、映画館の最前席は割安、中央席は割高にと傾斜がつけられている。2023年2月10日(現地時間)よりニューヨーク、シカゴ、カンザスシティの一部劇場で適応され、年内に全米に拡大させる予定だと報じられている。

イライジャは本件について「映画館は全ての人にとって神聖かつ民主的な場ですし、今までもずっとそうだったはずです。AMCシアターによるこの新体制は必然的に低所得の人を不利にして、高所得の人に報奨を与えることになってしまいます」とツイートした。

子役スターとして幼少期から活躍し、また自身で映画制作会社を立ち上げるなど映画文化を愛するイライジャらしさが窺える意見には注目が集まり、「所得によるのではなくて、払おうとする意志によるものでしょう。それは同じものじゃないですよ」と否定的なリプライも。これに対しイライジャは「少ししか払えない(喜んでプレミア料金を払おうとはしない)人は、多く払える人たちより悪い席を得る。これが世のためになるのかは分かりません」と冷静に主張を続けている。

また、YouTubeなどで活動する映画評論家のジョン・ロシャも「これはAMCシアターからの階級差別だ。IMAX, 4DX, 3D, Screen Xがより高くなるのは分かる、新たな形で映画を楽しむってことだから。でもこれはそうじゃない。貧乏人は貧しい場所に座って、金持ちはどうぞベルベットのロープにご移動くださいって…」と本件への批判をツイート。この議論は今後も波紋を呼ぶこととなるだろう。

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Source:Twitter

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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