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『スパイダーマン』プロデューサー、エイミー・パスカル氏がユニバーサルと契約結ぶ ─ ソニーとの30年間に幕引き、続編などには関与の方針

米ソニー・ピクチャーズの元会長で、『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)や『ヴェノム』(2018)、『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)など、スパイダーマン映画の製作を担当してきたエイミー・パスカル氏が、30年間に及ぶソニーとの密な関係に幕を閉じることがわかった。米Deadlineなどが伝えている。

報道によれば、このたび、エイミー氏の製作会社であるパスカル・ピクチャーズが、米ユニバーサル・ピクチャーズとファーストルック契約を結ぶことが決定。「ファーストルック契約」とは、映画会社や製作会社の企画を配給会社が最初に見ることができる(ファーストルック)契約のことである。

1988年にコロンビア映画(現ソニー傘下)に入社したパスカル氏は、2006年から2015年5月までソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントの共同会長を務めている。2015年6月からはパスカル・ピクチャーズがソニーと4年間の契約を結んでいたが、契約満了に伴って、新たなキャリアへと踏み出すことになった。なおユニバーサルと契約を締結したのは、あくまでソニーとの契約が満了を迎えるためで、それ以外の理由で時期を急いだものではないという。

エイミー氏がユニバーサルとの契約に踏み切ったことには、ユニバーサル会長のドナ・ラングレー氏の手腕をエイミー氏が非常に高く評価しており、『ストレイト・アウタ・コンプトン』(2015)や『ゲット・アウト』(2017)といった作品群への取り組みを好意的に捉えていたという背景があるとのこと。

これまでエイミー氏は、ソニーを退社したのち、映画版『スパイダーマン』以外にリブート版『ゴーストバスターズ』(2016)や『モリーズ・ゲーム』(2017)、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2017)、『蜘蛛の巣を払う女』(2018)でプロデューサーを担当。パスカル・ピクチャーズが製作会社として初めてクレジットされたのは『スパイダーマン:スパイダーバース』だった。

なお、ソニーとエイミー氏の関係性は現在も良好で、『スパイダーマン:ホームカミング』の続編『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)でもプロデューサーを務めているのに続き、今後も『スパイダーマン』関連作品には引き続き携わり、フィル・ロード&クリス・ミラーによるテレビシリーズにも参加する方針は変わらないという。そのほか、ソニー時代に自身が獲得したプロジェクトなどには継続して関わることになるようだ。

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Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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