アンドレア・ボチェッリの無観客パフォーマンス、YouTubeの歴代新記録を樹立 ─ ライブ配信の同時視聴者数が280万人を突破

「Time To Say Goodbye(Con Te Partirò)」などで知られるイタリアのテノール歌手アンドレア・ボチェッリによる、2020年4月12日(現地時間)に実施されたミラノ・ドゥオーモ大聖堂での無観客パフォーマンスが、YouTubeにて数々の記録を塗り替えたことがわかった。
今回のイベント「MUSIC FOR HOPE」は、ライブ配信の同時視聴者数がピーク時で280万人を突破。音楽パフォーマンスのライブ配信、およびクラシックのライブ配信としてYouTube史上最多の同時視聴者数を記録した。アーカイブの再生回数は、放送開始後24時間以内でなんと2,800万回以上。配信の開始前から、なんと100万人近い視聴者が待機していたという注目度の高さも話題を呼んでいる。あらゆる年代、背景を超えて、世界中の人々が音楽のもとにひとつになったのだ。
この歴史的イベントは、世界100ヶ国以上でニュースとして取り上げられ、YouTubeやSNS上では現在も世界のトレンド入りを続けている。過去48時間では、アメリカ・イギリス・イタリア・カナダ・ラテン・アメリカ諸国(メキシコ、スペイン、アルゼンチン、ボリヴィア、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、グアテマラ、ホンデュラス、パナマ、ペルー、パラグアイ、ウルグアイ、ニカラグア、ブラジル)にてYouTubeトレンドランキングの第1位に輝いた。
ボチェッリは、「いかなる予想をも上回るほどの反響をいただけたことに、大いに感動し、心より喜んでおります」とのコメントを寄せている。
「アーティストにとって、昨日の出来事は、生涯で最も尊い犠牲が払われるべき理由でした。信徒であり、カトリックである私には、天父が子供達に向ける慈愛溢れる微笑みをより深く確認する出来事でもありました。何百万という人々が一つの抱擁のもとに集まり、捧げる祈り。そこに私の声をお貸しすることができたことは非常に大きな誇り、名誉であります。この小さくも偉大な奇跡のような出来事。主役はほかならぬ世界であり、地球には明るい未来が待ち受けていると信じられる私の思いを裏付ける出来事でした。何週間にもわたり、準備を進めてくれたマネージメント、レコード・レーベルに感謝します。そして私たちと思いをひとつに、この瞬間を分かち合ってくださった全ての方に、感謝を申し上げます。」
大聖堂の専属オルガン奏者、エマヌエーレ・ヴィアネッリの伴奏でボチェッリが歌ったのは、この日のために選ばれ、独唱とオルガンのために編曲された楽曲の数々。ロックダウンが続く街の静寂の中、強く心を打つ歌声でパフォーマンスは始まり、「アヴェ・マリア」や「アメイジング・グレイス」のほか、復活祭の日にふさわしい宗教曲が披露された。また舞台裏では、多くの制約下で撮影・録音にあたった技術チームの苦労や、配信直後からオーディオ・映像へのアクセスを可能にするという時間との戦いがあったという。配信終了の数時間後には、ストリーミングサービスでデジタル音源のリリースもスタートした。
アンドレア・ボチェッリ『MUSIC FOR HOPE』
日程 | 2020年4月12日(復活祭の日曜日 ※現地時間) |
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会場 | イタリア・ミラノ ドゥオーモ大聖堂 |
演奏曲目 | 1. 天使のパン(フランク) 2. アヴェ・マリア(J.S.バッハ/グノー) 3. 聖なるマリアよ(マスカーニ/メルクリオ編) 4. 主なる神~《小ミサ・ソレムニス》より(ロッシーニ) 5. アメイジング・グレイス(伝承曲) |