『リトル・マーメイド』実写アリエルの髪には2000万円以上かかっている ─ ハリー・ベイリーの地毛を活かしたこだわりヘアの裏側

不朽の名作アニメを新たに蘇らせるディズニーの実写版映画『リトル・マーメイド』は、現代の風潮に合わせていくつかの要素が刷新されている。アリエルの赤毛もドレッドヘアにアップデートされているが、本作のヘア・メイク部門を担当したカミーユ・フレンドが、その驚きの舞台裏を米Varietyに語った。
アリエルのヘアスタイルについて、ロブ・マーシャル監督の承認と理解も得たフレンドは創作活動を開始。ベイリーの顔の形や肌の色、目の色に注目しながら仕事に着手したフレンドのチャレンジは、腰まで垂れ下がる、24インチ(約60センチ)もの長さがあるベイリーのドレッドロックを切ることなく、アリエルのヘアを仕上げることだった。
「地毛にウィッグを被らせたら、とんでもないことになりそうでした」と振り返ったフレンドは、赤毛のエクステンションをベイリーの地毛に編み込むことに決め、その作業は12~14時間にも及んだという。その費用だが、フレンドの推測によると、なんと少なくとも15万ドル(約2000万円)は費やしているとこと。アリエルのヘアを仕上げる過程で試行錯誤を繰り返し、失敗したエクステンションは再利用できないため、最初からやり直さなければならなかったからだそうだ。
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ひとまず、アリエルのヘアに取り組む上で最初の問題をクリアしたフレンドは、次の問題に直面。ドレッドロックは水に浮かばないため、アリエルが海中にいる時に水にたなびくヘアを実現する必要があった。その問題を解決するためにフレンドは、編み込んでいない自由に動くヘアのパーツを加えたとも説明している。

ベイリーの地毛を活かし、オリジナル版のアニメ映画で印象的だった赤毛を現代的にアップデートしたおかげで、アリエルは目を見張るほど素晴らしいビジュアルになった。その容姿だけでなく、そのキャラクター像やストーリー、挿入曲の歌詞の一部もアップデートされた点にも注目したい。実写版『リトル・マーメイド』は、2023年6月9日(金)日本公開。
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Source:Variety