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マーベル『アントマン&ワスプ』米国版予告編を徹底解説!セリフからヴィラン、小ネタまで

アントマン
© Walt Disney - Marvel Studios - Big Talk Productions 写真:ゼータ イメージ

マーベル・シネマティック・ユニバース作品、映画『アントマン&ワスプ(原題:Ant-Man and the Wasp)』の米国版予告編が公開された。公開直後には日本でもTwitterのトレンド入りを果たすなど、『アントマン』(2015)の続編となる本作への注目度は抜群だ。

THE RIVERでは本映像の公開後に速報記事をお届けしたが、本記事ではさらにディープな部分まで踏み込んでみることにしよう。セリフのひとつひとつ、意味深なカットの意味するものとは……。1分41秒の映像だが、見どころはたくさん用意されている。

注意

この記事には、前作『アントマン』のネタバレが含まれています。

スコット・ラング、再び釈放!ハンク・ピム博士の発明

『アントマン&ワスプ』の予告映像は、スコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド)が前回登場した『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)、空港での戦闘を回想するところから始まる。スコットはキャプテン・アメリカの頼みに応じたわけだが、なぜそこにホープ・ヴァン・ダイン(エヴァンジェリン・リリー)、新ヒーローであるワスプの姿がなかったのか……。

「ひとつだけ質問がある。キャップに助けを求められた時、もし頼んでいたら君は来てくれたかな?」
「わからないけど、私がいたら、あなたが捕まることはなかった。」

1980年代に活躍したUKバンド、アダム&ジ・アンツによる楽曲“Ants Invasion(アリたちの侵略)”をアレンジしたものが流れ、場面は変わってスコットの自宅。『シビル・ウォー』で逮捕され、また釈放されたあとのスコットが登場する。彼の脚には追跡装置を付けられ、娘であるキャシーや、ホープとハンク・ピム(マイケル・ダグラス)の姿が映し出されるのだ。「俺がバカなことをしたせいで、最愛の人たちがその対価を払う」。今やホープとハンクも追われる身となっているようだが、まず驚かされるのは、ハンクが自社ビルを丸ごと小さくして持ち運んでしまうところだ。

前作『アントマン』で、ホープの母親でありハンクの妻、ジャネット(本作よりミシェル・ファイファーが演じる)が任務のために量子世界に入り、それから戻ってこられなくなったことが語られていた。しかし同作で、スコットは量子世界に突入し、元の世界に帰ってくることに成功している。むろんハンクが考えるのは、妻ジャネットをなんとか取り戻そうということだった。予告編の38秒目に登場する謎の乗り物は、おそらく量子の世界へ乗り込んでいくためのマシンだとみられる

新キャラ登場、激しいカーチェイス

今回の予告映像には、複数の新キャラクターがその顔を見せている。
まず注目したいのは、映像の41秒目に映し出される施設、そこで左腕を白いスーツ姿へと変貌させる人物だ。続いて登場するのは、ローレンス・フィッシュバーン演じるビル・フォスター。本作ではハンク・ピムの元アシスタントという設定だが、コミックではハンクと同様、物体のサイズを変える発明に成功した科学者である。ブラック・ゴリアテ(編注:ブラック・ゴライアスとの別称あり)というヒーローになる展開も用意されているだけに、もしや映画では巨大なローレンス・フィッシュバーンが大暴れする可能性もあるのだろうか。

また市街地で展開されるカーチェイス・シーンでは、おそらくこれもハンクによる発明品だろう、自由に巨大化・縮小できる車がサンフランシスコを自在に駆け抜ける。また“巨大化”といえば、『シビル・ウォー』でお披露目されたジャイアントマンも本作で再び活躍するようだ。怪獣を思わせる海中からの登場だが、船の上でケースらしきものを抱えている男は、もしやウォルトン・ゴギンズ扮するソニー・バーチでは?

映像の56秒目に一瞬だけ映し出されるのは、本作のヴィランとされる科学者ゴースト(ハンナ・ジョン・カメン)。コミックでは男性だが、映画版では性別を変更しての登場だ。41秒目の施設にいた左腕はこの人物だろうか。
さらに紫色で炎をあしらった謎の新車……には、一体誰が乗り込むことになるのだろう。そのヒントとなりそうなのは58秒目、スコットの友人ルイス(マイケル・ペーニャ)の背後には、この車がちゃっかり停められているのだ。もしかして車変えた? さらに59秒目には、38秒目に登場した“謎の乗り物”が量子世界を進む様子も確認できる。

アントマンとワスプは「パートナー」

前作『アントマン』が父と娘の物語だったことを忘れてはならない。続編となる本作でも、スコットと娘キャシーの心温まるやり取りは健在のようだ。「たぶん、見守ってくれる人が必要だと思う」という彼女の言葉に続いて登場するのは、見守るどころか最前線でバリバリ戦うワスプのアクションシーン。「パートナーみたいな」というセリフが象徴的に聞こえるのは、ホープ/ワスプが、決してスコット/アントマンの単純な相棒でも恋人でもないだろうからだ。

「彼女に翼を付けたの?」
「ブラスターもだ。」
「そんな技術、僕は使わせてもらえなかったと思うけど……」
「いや、付いてるぞ。」

タイトルロゴのあと、カーチェイス・シーンでホープが投げるのはハローキティのPEZ(ペッツ)。前作では「きかんしゃトーマス」が巨大化していたが、本作ではキティが巨大になって登場するようだ。
ところで前作には、プロダクト・プレイスメント(劇中に商品などを登場させる広告)としてヤクルトが印象的に映し出されていた。今回はPEZがそのポジションで登場してくる可能性もあるだろう。そちらは本編を観てのお楽しみだ。

映画『アントマン&ワスプ』は2018年7月6日に米国公開予定。日本での公開情報も待ち遠しい……!

Sources: https://screenrant.com/ant-man-2-wasp-trailer-breakdown/
http://collider.com/ant-man-and-the-wasp-trailer-breakdown/
© Walt Disney – Marvel Studios – Big Talk Productions 写真:ゼータ イメージ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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