2023年1月4日（水）に初回2話同時配信となるアニメ「スター・ウォーズ：バッド・バッチ」のシーズン2。すでにティザー映像と公式予告編が公開されているが、前シーズンよりもスケールが大きくなり、他の『スター・ウォーズ』作品とのクロスオーバーもかなり増えていきそうだ。

ここでは、3つのテーマに絞って、予告編から考えられるストーリーの予想・考察の他、事前に鑑賞しておくとさらに楽しめるかもしれない作品を紹介していこう。

「バッド・バッチ」シーズン2 映像

ティザー映像

本予告編

１．ウーキーの惑星キャッシークはカオス状態？

本予告編では、2人のウーキーの姿を見ることができる。

まず一人目は、工場のような場所で緑色のライトセーバーを起動する子供のウーキーだ。彼の名前はグンジー、アニメ「スター・ウォーズ／クローン・ウォーズ」（2008-2020）で登場した正真正銘の元ジェダイである。同作でグンジーはパダワンとなるために、ヨーダとアソーカ・タノの指導の下でカイバークリスタルを見つけ、木製のヒルトでライトセーバーを作製した。予告編でも同じライトセーバーが確認できる。

仲間想いで勇敢なグンジーの活躍は、「クローン・ウォーズ」シーズン5 第6〜9話で見ることができるので必見だ。ギャザリングの試練で忍耐を学んだ彼が、帝国統治下の銀河でどのように活躍するのか楽しみである。

次に、ティザー映像内0:55で一瞬だけ姿を見せたウーキーについて。焦げ茶色の毛並みが特徴的な彼は、ウーキー族の長であるターフルのように見える。『エピソード3／シスの復讐』（2005）で初登場し、チューバッカたちウーキーの戦士を率いて、故郷キャッシークの防衛に尽くした将軍だ。また、アクション・アドベンチャーゲーム『Star Wars ジェダイ：フォールン・オーダー』においては、クローン戦争終結後は帝国に立ち向かう“自由の戦士”として活動していることが明かされている。

本予告編の1:02で、捕虜として連行されているウーキーがいるが、どちらも似たような肩当てをしており、こちらもターフルのように見える。そんなウーキーのリーダーを連行しているのは、独立星系連合軍のタンクに乗り込んだ爬虫類種族トランドーシャンたちだ。

このシーンからは、銀河全体のゾッとする現状が予想される。クローン戦争が終結すると、ドロイド軍には停止命令が発令され、そのほとんどが機能を停止した。分離主義勢力の首脳陣は漏れなく命を落としているため、手つかずのバトル・ドロイドや武器・兵器が銀河各地に置き去りにされたのではないだろうか。タンクのような兵器は誰でも使用可能な上、ドロイドも一定のプログラミングを施せば、意のままに操作が可能だ。実際に「クローン・ウォーズ」シーズン1の第18話では、少年ジェイボ・フッドがたった9カ月で数十体のドロイドを再プログラミングして支配下に置いていた。

ここでウーキーとトランドーシャンの関係も振り返ろう。トランドーシャンの母星トランドーシャはキャッシーク星系に位置しており、広い銀河の中でこの2種族はご近所同士である。だが、両種族の仲はかなり険悪だ。ターフルが登場する「クローン・ウォーズ」シーズン3の第22話でもトランドーシャンのハンターが、死んだウーキーの剥製をトロフィーのように飾っていた。

以上を総合して鑑みると、ここぞとばかりにキャッシークに攻め込んできたトランドーシャンたちが、ドロイド軍の装備を乗っ取って大暴れしているようにも見えてくる。もちろん、アニメ「スター・ウォーズ 反乱者たち」（2014-2018）で見られたように、帝国もウーキーを奴隷労働者として狙っている。グンジー、ターフルは同胞を救うことができるのか……。