クリスチャン・ベール、『ソー:ラブ&サンダー』ゴアとバットマンの共通点を語る ─「葛藤を抱えている」

DC映画『ダークナイト』3部作でバットマン/ブルース・ウェインを演じたクリスチャン・ベールが、『ソー:ラブ&サンダー』のヴィラン、“神殺し”のゴア役でマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でデビューを果たす。2012年公開の『ダークナイト ライジング』から10年ぶりにスーパーヒーロー映画にカムバックするベールが、バットマンとゴアの共通点を語っている。
言わずもがな、バットマンは悪に立ち向かうヴィジランテ、スーパーヒーローだ。ゴッサムシティに蔓延る犯罪を一掃するために街を守るヒーローと、全宇宙の神々の殲滅を目指す最強最悪の敵として描かれるゴアは双極的なキャラクターだが、ベールはどんなところに共通点を見い出しているのだろうか。米Screen Rantの取材に応じたベールが、こう説明している。
「ふたつのキャラクターについてですが、ゴアような怪物に対して抱く共感性に戸惑うこともあれば、間違いなく理解できるところもあります。それはバットマンにも言えることで、ほかの多くのような純然たるヒーローではありません。彼には楽な道を選択したいという衝動があり、自分の暗い感情に支配させてしまうんです。それがバットマン自身の内に存在する魅力的かつ大きな葛藤なんです。だから、ふたりは共に激しい葛藤を抱えているわけです。」
ベールが言う“バットマンは他の純然たるヒーローではない”とは、『ダークナイト』3部作で見せたバットマンのダークな側面を意味しているのだろう。バットマンは下手をしたら自身も犯罪者の一線を越えてしまいかねないような部分がある。対するゴアは、神々に復讐を誓う前は信心深く、規範に従って生きてきた真っ当な人物だ。ベールは、そんなスーパーヒーローとヴィランに存在する異なる2面性を、バットマンとゴアの共通点として見ているのではないだろうか。
ベールの言葉にもあったように、監督のタイカ・ワイティティも、「ゴアは、これまでで最も共感できるヴィランだと思います。それに彼はマーベル・ヴィランの中で、試写で最も受けが良かったんです」と語っている。間違いなくゴアは、これまでに描かれたMCUヴィランとは一線を画す存在となりそうだ。
2022年7月8日に公開される『ソー:ラブ&サンダー』では、バットマンとゴアの共通点も意識しながら観賞してみたい。
Source:Screen Rant