実写版『バービー』主題歌、AQUA「愛しのバービー・ガール」は起用されない模様

誰もが知る“バービー人形”の実写映画が撮影中だ。まだまだ詳細はベールに包まれたままだが、『レディ・バード』(2017)グレタ・ガーウィグが監督・脚本、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』(2020)マーゴット・ロビーと『ラ・ラ・ランド』(2016)ライアン・ゴズリングがメインキャスト、『マリッジ・ストーリー』(2019)ノア・バームバックが共同脚本とあって期待値は高い。
その主題歌には、デンマークとノルウェーのユーロポップグループ「AQUA」が1997年にリリースした「愛しのバービー・ガール(原題:Barbie Girl)」になるのではないかと想像していたある一定年齢以上の洋楽ファンも多いのでは。どうやら、この起用はなさそうだ。米Varietyが報じている。
ルネ・ニューストロンとレネー・ディフによるツインボーカルとポップで軽快なサウンドで1990年代後半から2000年代前半にかけて世界的に人気を博したAQUA。代表曲「愛しのバービー・ガール」はニューストロンがバービー、ディフがボーイフレンドのケンに扮したカラフルでキッチュなミュージック・ビデオの効果もあって大ヒット。楽曲が収録されているファーストアルバム「AQUARIUM」は世界中で約1,400万枚の売上を記録した。
ニューストロンはもし「愛しのバービー・ガール」が『Barbie』の劇中で流れたら「ぴったりだったでしょうね」とコメント。残念ながら主題歌としての起用は見送られたようだが、「なぜ使われなかったかについては理解しています。でも結果はどうあれ、また私たちに注目が集まることになるでしょうね」と映画を楽しみにしているようだ。
「AQUARIUM」のリリースから25年、バンドは記念ツアー日程を発表したばかり。「愛しのバービー・ガール」のヒットをグループは誇りに思っている。一方で、「私はファンタジーの世界に生きる、頭の足らないブロンドガール」など歌っていることから、バービー人形の製造元であるマテル社から商標権を侵害していると、当時バンドが所属していたMCAレコードが訴えられた過去もある。ニューストロンはこの騒動について、「時折、私たちの言葉が捻じ曲げられてしまった」と振り返る。
依然として『Barbie』の主題歌については情報が上がってきていないが、グレタ・ガーウィグの過去作品『レディ・バード』(2017)はジョン・ブライオン、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)はアレクサンドル・デスプラといずれもベテランが音楽を担当していた。どんな音楽家が『Barbie』の世界観を構築することになるのか、続報を待とう。
『バービー(原題:Barbie)』は、2023年7月21日に米国公開予定。
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Source:Variety