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『ラストエンペラー』巨匠監督ベルナルド・ベルトルッチが死去

Photo by Cinemazero https://www.flickr.com/photos/cinemazero/5434111262/ Remixed by THE RIVER

映画『ラストエンペラー』(1987)など数々の名作で知られるイタリアの巨匠映画監督ベルナルド・ベルトルッチが、2018年11月26日(米国時間)、がんのため死去した。77歳だった。米Varietyほか複数のメディアが伝えている。

ベルトルッチ監督は1941年、イタリア・パルマ生まれ。詩人アッティリオ・ベルトルッチの息子で、21歳にして自身の詩が評価されたのちに映画監督を志している。同じくイタリアの詩人で、脚本家・映画監督として活躍したピエル・パオロ・パゾリーニの長編デビュー作『アッカトーネ』(1961)で助監督を務めたのち、1962年に自身のデビュー作『殺し』を発表した。

代表作には、作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスの小説『裏切り者と英雄のテーマ』を映画化した『暗殺のオペラ』(1970)や、アルベルト・モラヴィアの小説『孤独な青年』を映画化した『暗殺の森』(1970)、アカデミー監督賞にノミネートされた『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)などがある。坂本龍一が俳優・音楽家として参加して話題となった『ラストエンペラー』は、第60回アカデミー賞にて作品賞・監督賞・脚色賞・作曲賞など9部門で栄冠に輝いた。

ベルトルッチ監督の最後の作品となったのは、2012年に公開された『孤独な天使たち』。2016年には『ラストタンゴ・イン・パリ』の強姦シーンが女優の同意を得ていなかったとするインタビューがSNSで話題を呼び、多くの映画ファンや業界関係者から激しい批判を浴びた。のちにベルトルッチ監督は、シーンについては脚本に描かれていたため本人も知っていた、同意を得ていなかったのは一部の演出だけであるとの声明を発表している。

Source: Variety, BBC

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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