バイデン大統領、『ミッション:インポッシブル』観た後にAI規制の大統領令を発令

ジョー・バイデン米大統領が、トム・クルーズ主演の映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』を鑑賞した後にAI規制の大統領令を発令したことが話題となっている。
現地時間2023年10月30日に下された大統領令は、AI関連の開発企業に対し、サービス提供や利用開始前に、政府による安全性の評価を受けるよう義務付けるもの。アメリカで初となる法的なAI規制となる。
AIの安全性や透明性の担保を目指す。偽情報の拡散を防ぐために、コンテンツが「AI製」かを識別できる指針を策定し、企業に順守を求める。規制のみではなく、海外のAI関連の人材のビザを緩和し、国内での技術革新を図る目的もある。
バイデンはもともとディープフェイクなどAI技術の悪用に懸念を抱いていた。自分自身や愛犬の姿を用いたフェイク映像を目にし、「自分の声を3秒録音するだけで、家族や自分自身を騙すようなものが生成できてしまう」との恐れを語っていた。
ホワイトハウスのブルース・リード次席補佐官によると、今回の大統領令の発令以前のある週末、バイデンはキャンプ・デービッド(保養地)で『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』を鑑賞していたという。高度な新型AI「エンティティ(日本語字幕では“それ”と訳された)」が自我を得て暴走を始めたことで、世界の安全保障が脅かされる物語だ。
バイデンと共に映画を鑑賞したリード次席補佐官は、「彼があの映画を観るまでにAIを不安視していなかったとしたら、それは他にもっと心配事があったということだ」とAP通信にコメント。『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』が、大統領令の発令に少なからぬ影響を与えた可能性を示唆した。
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Source:AP