『アベンジャーズ』でロキが示唆したナターシャの過去、『ブラック・ウィドウ』で明かされることに

「ドレイコフの娘、サンパウロ、病院の火災。バートンに全部聞いた。お前の帳簿は赤い血に染まっている」。
これは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『アベンジャーズ』(2012)で、アベンジャーズに捕まったロキが、ナターシャ・ロマノフに放った言葉だ。謎多きナターシャの過去にまつわるキーワードをロキは並べたようだが、観客には謎を残しただけであった。しかし、MCUを牽引するケヴィン・ファイギによれば、まさにロキが放ったこれらの言葉の真相が、最新作『ブラック・ウィドウ』で明かされるのだという。
『ブラック・ウィドウ』では、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の直後を舞台に、ナターシャが自分の過去と向き合う物語が描かれる。これまでアベンジャーズとして数々の危機から世界を救ってきたナターシャだが、その出自についてはベールに包まれたままだった。
『ブラック・ウィドウ』グローバル・プレミアの場で米On The Red Carpetの取材を受けたファイギは、本作で見られるMCUのイースターエッグ(小ネタ)について言及。「10年以上MCUにいるナターシャ・ロマノフのようなキャラクターの作品だと、(『ブラック・ウィドウ』に登場する)どのセリフも、どの時点のストーリーもほぼ全て前に言及されています」と前置いた上で、なかでも特筆すべきシーンとして、上述の『アベンジャーズ』のシーンをピックアップしたのだ。
「特に『アベンジャーズ』では、ロキがヘリキャリアのガラス越しに、ナターシャをなじるシーンがあります。彼が、観客に知られていないナターシャの過去についてあざけった多くのことは、この映画で直接知ることになります。」
「ドレイコフの娘、サンパウロ、病院の火災」が、ロシア時代のナターシャの黒歴史を指しているのは、“お前の帳簿は赤い血に染まっている”というロキのセリフから明白だ。ドレイコフとは、若き女性を洗脳してスパイに育成する極秘計画“レッドルーム”を率いたソビエト連邦軍の高官として知られる人物。本作のヴィランであるタスクマスターも仕える、いわば黒幕的存在である。
ドレイコフの登場は、ファイギが言うように『アベンジャーズ』のイースターエッグのような扱いにもなるわけだが、9年の時を越えて遂にその真相が明かされるというのも感慨深いものだ。なお、ドレイコフを演じるのは、『ディパーテッド』(2006)でジャック・ニコルソンの手下を演じたレイ・ウィンストン。『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)に登場したインディの相棒ジョージ・マクヘイル役でも知られている。
▼ 『ブラック・ウィドウ』の記事
Source: On The Red Carpet