『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ジェームズ・ボンドの娘が登場か、英報道

『007』シリーズ最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に、主人公ジェームズ・ボンドの娘が登場するとの報道が世界で話題を呼んでいる。情報源となったのは、イギリスのタブロイド紙Daily Mailだ。
この記事には、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のネタバレと捉えうる内容が含まれています。
今回の報道によると、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』に登場するのは「マティルド」という名前の娘で、年齢は5歳。母親は『007 スペクター』(2015)から本作にも登場するマドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)だというから、今回の時代設定が『スペクター』の5年後であることを鑑みれば、マチルダは前作の物語が終わったのち、比較的すぐに生まれたことになる。いわく、ボンドは娘を溺愛する父親になっているとか。
もともと「ジェームズ・ボンドに娘が誕生」という噂は、大手オークションサイト「eBay」に撮影の進行予定表が出品されたことから、にわかにささやかれ始めたもの。問題の資料には、00エージェントであるノーミ(ラシャーナ・リンチ)が、スワンと娘マティルドを連れて島を案内するシーンがあると記されている。撮影は2019年9月に南イタリアで実施されており、当時の撮影現場では子役らしき少女の姿も目撃されていた。
Daily Mailの取材に対して、ある関係者は「噂は真実であり、ボンドは父親」であると認めたという。「ダニエルは年を重ね、彼のボンドも成熟しつつあります。彼は父親としての目線で人生を見つめている。ただし、それ以上の出来事が待っています」。歴代のボンドは数多の女性とベッドをともにしながら、それ以上の展開に踏み込むことはなかった。しかし本作では、「父親になることが、ドラマとストーリーの新たな局面を切り開いている」ということだ。
しかしながら、Daily Mailによる情報の信憑性は未知数である。過去に同紙は、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』について「次期007は黒人女性」「ジェームズ・ボンドがMI6を去り、“007”のコードネームをラシャーナ・リンチ演じる女性が引き継ぐ」と報じたが、この報道は必ずしも正確とは言えなかった。『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の冒頭でボンドが引退状態にあることは確かだが、ラシャーナ演じるノーミは00エージェントでこそあれ、少なくとも現時点で「次期007」とまで言い切れる人物とはいえないのだ。シリーズのプロデューサーであるバーバラ・ブロッコリも、「ジェームズ・ボンドは男性」だと述べている。
したがって、今回の「ジェームズ・ボンドに娘が誕生」との情報も、あくまで正式発表とはほど遠い、いまだ不確定要素の大きい話題だと捉えるべきだろう。もしもボンドに娘が生まれたらどうなるのか? ダニエル・クレイグにとっての『007』最終作である『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にどんな結末が待ち受けるのか? あくまで、シリーズの未来をイメージする材料のひとつとして理解しておきたい。
ちなみに今回の関係者によると、本作は「あらゆる要素をまとめ上げる、すべてが織り上げられた」一作であり、ボンドが父親であることも「物語には不可欠」なのだそう。今回のボンドはパンデミックから世界を救おうとするという証言もなされており、いわく「新型コロナウイルスとは違うけれど、よく似ています。とてもタイムリーですよ」。さて、真相やいかに?
映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は2020年11月20日(金)全国ロードショー。
Source: Daily Mail