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アイアンハートとシュリ、「似ているけれど全く違う」 ─ 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』初登場の化学反応いかに

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
(L-R): Danai Gurira as Okoye and Letitia Wright as Shuri in Marvel Studios' BLACK PANTHER: WAKANDA FOREVER. Photo by Eli Adé. © 2022 MARVEL.

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』には、今後のユニバースで確実に大きな役目を担うキャラクターが初登場する。アイアンマンの後継者と目される新ヒーロー、アイアンハート/リリ・ウィリアムズだ。彼女は本作での初登場を経て、2023年秋のドラマシリーズ「アイアンハート(原題)」で単独作デビューを果たす。

若き天才発明家のリリ・ウィリアムズは、2016年にコミック『インヴィンシブル・アイアンマン』で初登場。アイアンマンを引退したトニー・スタークを継ぐ者として、自ら開発したスーツに身を包み、“アイアンハート”の名で活躍するようになった。MCU版ではシカゴに生まれ育った学生エンジニアの発明家という設定で、高い知性と技術力をもって自身のアーマースーツを開発し、自分なりのヒーロー像を探ることになるという。

演じるのは『ビール・ストリートの恋人たち』(2018)のドミニク・ソーン。演じるリリ役について「完全に自立しているところがいいですよね。いわゆる典型的な、昔ながらのスーパーヒーローではなくて、彼女はとことんリリ・ウィリアムズ。19歳の大学1年生で、アイアンハートを形にしなくてはいけないんです」と語った。

Entertainment Weeklyによると、リリは『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で、ティ・チャラの妹である天才科学者のシュリと“チームを組む”ことになるという。リリは、自分と同じように知性豊かな少女と出会えたことを喜ぶようだ。しかし、両者の背景はまったく異なる。シュリは先進的技術を持つワカンダ王国の王女として育てられたが、シュリはアメリカのシカゴにてアフリカ系として人生を送ってきたのだ。

監督・脚本のライアン・クーグラーは、「リリは新しいタイプのエネルギーを(MCUに)もたらしてくれますが、同時に、私たちがよく知るキャラクターとの共通点もあるのです」と述べ、「シュリは自分とよく似たところのある、しかしまったく違う人物と出会うことになります」と強調する。

本作ののち、クーグラー監督は「アイアンハート」でも製作総指揮を担当。コミックでアイアンハート/リリ・ウィリアムズが登場した当時の空気を、クーグラーは「彼女の登場には大きな興奮がありました。(スパイダーマンとなった)マイルズ・モラレスが生まれた時とよく似ていましたね」と振り返った。「長らく親しまれてきたキャラクターがいたところに、別の背景をもつ人物が現れてその名前を継ぐ、その様子にはいつも興奮します」。

リリ役のドミニク・ソーンは、前作『ブラックパンサー』(2018)のオーディションを大学時代に受け、その後、クーグラーがプロデューサーを務めた『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』(2021)に出演。アイアンハート役はオーディションではなく、マーベル側からの指名で決定したという。初の大作、初のスーパーヒーロー役に挑むため、アクションや溶接の訓練、また水中シーンのため息を止める特訓にも臨んだ。予告編では空中を飛び回っていたアイアンハートだが、どうやら海中にも潜ることになるらしい。

映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は2022年11月11日(金)全国公開

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Source: Entertainment Weekly

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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