『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー』は陰謀スリラー、「絶対に展開を予想できない」と監督

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『キャプテン・アメリカ』シリーズの第4作、『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題)』が“陰謀スリラー”となることがわかった。
本作は「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)を経て、新たにキャプテン・アメリカとなったサム・ウィルソン(演:アンソニー・マッキー)の物語。ディズニーの大型イベント「D23 Expo」に登場したジュリアス・オナー監督は、米Deadlineによる取材で、本作のジャンルや特徴を端的に説明している。
「サム・ウィルソンを主人公とするパラノイド・スリラーです。いまや彼はリーダーであり、大切な人たちを導くとはどういうことなのか、その試練に向き合わなければいけません。以前のサムはチームの一員でしたが、今ではチームのトップ。それが新しい挑戦の数々に繋がりますし、この映画における彼の旅路なのです。」
本作には「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」から元超人兵士のイザイア・ブラッドレー(演:カール・ランブリー)、サムの友人であるホアキン・トレス(演:ダニー・ラミレス)が再登場するほか、超人エージェントのサブラ(演:シラ・ハース)が初登場する。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)ののちにアベンジャーズが事実上解体されている今、おそらくサムは彼らを導くことになるのだろう。
ところで“パラノイド・スリラー”とはいわゆる「陰謀モノ」の一種で、主人公が現実にひそむ陰謀を暴こうとするものの、その陰謀が本当に存在するのか、あるいは主人公の妄想なのかが判然としない物語を指す。一般的な陰謀スリラーが陰謀そのものに焦点を当てるのに対し、パラノイド・スリラーは主人公の精神状態に迫るのが特徴。代表的な映画には『カンバセーション…盗聴…』(1974)や『ジェイコブス・ラダー』(1990)『ゲーム』(1997)などがある。
米ComicBook.comにて、オナー監督は「僕はクラシックなパラノイド・スリラーが大好きで、今回も大きな影響を受けています」とコメント。「リアルで実感のあるアクションにしたいし、これまでの映画にはなかったものをサムに加えたい」と意欲を示した。『キャプテン・アメリカ』シリーズといえば、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)はポリティカル・スリラー、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)はサイコ・スリラーの要素が強かっただけに、本作もシリーズの伝統を踏まえていくことになりそうだ。
『インクレディブル・ハルク』(2008)以来の登場となるザ・リーダー/サミュエル・スターンズ(演:ティム・ブレイク・ネルソン)をヴィランに据えたのも、こうしたスリラー的要素に起因するものらしい。オナー監督は「ザ・リーダーが知性で動く人物であり、すさまじい知性でサムを追い詰める悪役であることに惹かれた」と語るほか、「恐るべき黒幕です。彼は常に三歩、四歩先を行っている」と強調。「パラノイド・スリラーとして、この映画はリアルな冒険物語であり、劇中の出来事はすべてリアルかつ緊迫したものとなります。それはこの悪役がそういう人物だからです」とも述べた。
『ルース・エドガー』(2019)『クローバーフィールド・パラドックス』(2018)などスリラー/サスペンスを得意とするオナー監督は、早くも「直後の展開を絶対に予想できない映画になりますよ」と観客への挑戦状を叩きつけた。
映画『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題:Captain America: New World Order)』は2024年5月3日に米国公開予定。撮影は2023年春に開始予定だ。
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Sources: Deadline, ComicBook.com, Screen Rant