『チャーリーとチョコレート工場』子役の現在は? ─ 大人になった5人、その後のキャリアを紹介

ジョニー・デップ主演、ティム・バートン監督による映画『チャーリーとチョコレート工場』が公開されてから早17年。世界でたった5枚しかないウィリー・ウォンカ工場長からの招待状“ゴールデン・チケット”を引き当てた5人の子どもを演じた子役たちも大人へと成長した。
食いしん坊のぽっちゃり少年オーガスタス、リッチでわがままな少女ベルーカ、常にガムを噛むハイスペック少女バイオレット、反抗的だがゲームオタクの天才少年マイク、そしてとにかく思いやりに溢れた少年チャーリー。本記事では、それぞれ個性が強いキャラクターを演じて世界から注目を浴びた子役たちの「現在」を紹介したい。
オーガスタス役 フィリップ・ウィーグラッツ
ドイツ出身、肉屋の息子であるオーガスタスは、大好物のチョコレートを口の周りをベッタベタにして食べていたところ、口の中からゴールデン・チケットの噛みちぎられた破片を発見した。ウィリー・ウォンカへの工場へは過保護の母親と共に向かった。
そんなオーガスタスを演じたのは、ドイツ出身のフィリップ・ウィーグラッツ。1993年生まれのウィーグラッツは29歳になった。『チャーリーとチョコレート工場』で役者デビューを飾ったウィーグラッツは、その後の活動拠点をドイツに移し、「Krimi.de」(2005-2013)や『The Wild Chicks and Life(英題)』(2009)といった国内の映画・ドラマに出演した。
2012年、19歳の時に『ブラック・ウィドウ』(2020)ケイト・ショートランド監督の『さよなら、アドルフ』、2013年にドイツ製作のファンタジー映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』に出演した。同作を最後に役者としての活動はストップしている。現在の活動は定かでないが、Instagramを見る限り、かつての姿からはかけ離れた好青年に成長したようだ。
この投稿をInstagramで見る
ベルーカ役 ジュリア・ウィンター
イギリス出身、ナッツ工場の娘としてリッチな暮らしをしてきたベルーカは、富の力を活用し、買い占めた何十万ものチョコレートの中からゴールデン・チケットを獲得。家に集まったマスコミの群衆を前に、整ったキラッキラの歯を見せたニンマリ笑顔が印象的だった。
ベルーカを演じたのは、スウェーデン出身、イギリス育ちのジュリア・ウィンター。ウィーグラッツと同じく1993年生まれの28歳だ。ウィンターにとって『チャーリーとチョコレート工場』は最初で最後の出演作となったようで、本作以降に出演した作品は無く、その後の歩みも定かでない。
しかし、2016年に英The Sunが伝えたところによれば、同時点でウィンターは故郷のスウェーデンで医者を目指していたという。その後、無事医者になれたかどうかは分からないものの、もしかするとすでに街の病院で診療にあたっているかもしれない。
バイオレット役 アナソフィア・ロブ
アメリカ・ジョージア州出身、ステージママの“英才教育”を受けて育ってきたバイオレットは、ゴールデン・チケットのために大好きなガムからチョコレートに食べるお菓子をシフトチェンジ。こうしてチョコレート工場への切符を手に入れた。チャーリーの祖母、ジョゼフィーンおばあちゃんからは「憎たらしい子」と言われてしまっていたが、そんな事は微塵も気にかけないであろう、サバサバ少女だ。
バイオレットを演じたのは、米コロラド州デンバー出身のアナソフィア・ロブ。2004年、シットコム「ドレイク&ジョシュ」(2004-2007)で子役デビューを飾ったロブは、『チャーリーとチョコレート工場』への出演を経て一躍有名に。出演後は『テラビシアにかける橋』(2007)や「マンハッタンに恋をして~キャリーの日記~」(2013-2014)などで主演に抜擢された。28歳となった現在も俳優活動を続けており、最新作は『ギャング・オブ・アメリカ』(2021)。ちょうど日本では、2022年2月4日より劇場公開を迎えている。
この投稿をInstagramで見る
マイク役 ジョーダン・フライ
アメリカ・コロラド州出身、シューティングゲームにドハマリのハイテク少年マイクは、チョコの製造年月日や天候、株価指数などの組み合わせからゴールデン・チケットが入ったチョコレートを一発で割り当てた。若干他人を見下しがちなマイクの性格は、工場での争奪戦で仇となってしまう。
そんなマイクを演じたのは、アメリカはワシントン州出身のジョーダン・フライ。『チャーリーとチョコレート工場』への抜擢前からテレビ番組に出演していた。2007年には、 スティーヴン・J・アンダーソン監督のアニメ映画『ルイスと未来泥棒』で主人公・ルイス役の声優に抜擢されるなど、活躍が続いた。
以降、俳優活動は控えめで、最後に出演したのは2012年の『ファインド・アウト』。しかし、2022年からは活動を本格的に再開したようで、ブライアン・A・ホフマン監督の新作『Big Life(原題)』とフィノラ・ヒューズ監督の新作『Byrd & the Bees(原題)』への出演を控えている。
この投稿をInstagramで見る
チャーリー役 フレディ・ハイモア
イギリスの貧しい家庭に育ったチャーリーは、チョコレートを買うお金すら持っていなかったが、偶然拾ったお金でチョコレートを買ったところ、ゴールデン・チケットを手に入れた。チャーリーの優しさは、さらなる幸運が訪れることになる映画の結末で証明される。
チャーリーを演じたのは1990年ヴァレンタイン・デー生まれ、30歳になったばかりのフレディ・ハイモア。1999年、『チャーリーとチョコレート工場』で親子役共演を果たすことになるヘレナ・ボナム=カーター主演の『Women Talking Dirty(原題)』で子役デビューを飾った。2004年、ジョニー・デップ主演の『ネバーランド』での演技が注目を浴び、世界的に名前を知られるようになった。同作で共演したデップの勧めにより、『チャーリーとチョコレート工場』への出演が決まる。
その後の活動も目覚ましく、『プロヴァンスの贈りもの』(2006)『アーサーとミニモイの不思議な国』(2006)『奇跡のシンフォニー』(2007)などに出演。ドラマ「グッド・ドクター 名医の条件」(2017-)では主演・製作を兼任し、同シリーズは現在も続いている。待機作は、オスカー・ワイルドの短編『カンタヴィルの亡霊』原作のアニメ映画『The Canterville Ghost(原題)』。

▼『チャーリーとチョコレート工場』 の記事
宮野真守ウォンカ版収録『チャーリーとチョコレート工場』ブルーレイ新発売 新作『ウォンカ』の前に 『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』写真5点、ティモシー・シャラメが歌って踊る ─ ヒュー・グラントのウンパルンパも この冬はチョコレートの魔法に 『ドクター・ドリトル』故・藤原啓治を振り返る ─ トニー・スタークやシャーロック・ホームズ、洋画吹替キャリアを再訪 3年が経ちました 『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』ウンパルンパ役にヒュー・グラント、小人症俳優が問題提起 ─ 「締め出されているような気持ち」 「ウィロー」出演ジョージ・コッペンが語る 『ウォンカ』どうしてヒュー・グラントがウンパルンパ役? ─ 監督が語るヒラメキの瞬間 「完璧だ!」
Source: The Sun