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キャプテン・マーベル、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で初登場の構想あった

東京コミコン2018 キャプテン・マーベル
©THE RIVER

いよいよ単独映画『キャプテン・マーベル』でマーベル・シネマティック・ユニバースへの仲間入りを果たす新女性ヒーロー、キャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルが、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)にて初登場する構想があったようだ。同作が劇場公開された2015年春、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が明かしていた。

当時、米国メディアBirth.Movies.Death.は、『エイジ・オブ・ウルトロン』にキャプテン・マーベルが登場するとの情報を掴んでいた。結果としてキャプテン・マーベルの登場は見送られているわけだが、脚本段階ではキャプテン・マーベルの登場シーンが確かに執筆されていたという。

ケヴィン社長は「どういうわけだか、(本編に登場しない)キャラクターの出てくる脚本を読んだ人がいるんですよね。初期の脚本を読んで、早いうちからそういう話をするのは危険なんですよ…」と“流出”をボヤいた。

「(キャプテン・マーベルは)脚本の草稿には登場していました。でも僕からすれば、それはキャラクターにとって良くないことだったんですよ。彼女がコスチュームを着て、すでにアベンジャーズの一員として出てきても、観客の99%は“誰なの?”って思うでしょう。今までにそういうことはしていませんから。」

一方で、『アベンジャーズ』(2012)からサノスの存在はしばしば示唆されながらも、その正体が語られることはなかった。ただしケヴィン社長は、「サノスが“誰なの?”って思われるのは良いんですよ」と述べている。「サノスはコミックファンには有名な悪役ですし、あるストーリーを象徴していますから、コミックファンからそうじゃない人へと話が広がりますよね」。

サノスとキャプテン・マーベルが異なるのは、「(キャプテン・マーベルには)彼女にふさわしい彼女だけのストーリーがある」ということ。同様のキャラクターとして挙げられているのがスカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウで、彼女も「コスチュームを着るのは『アイアンマン2』(2010)のラストだけ」なのだ。その後、ブラック・ウィドウのバックストーリーは今に至るまで謎のままだが、現在ついに単独映画の企画が進行している。

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ケヴィン社長によれば、『エイジ・オブ・ウルトロン』でキャプテン・マーベルの登場シーンとして計画されていたのは、同作のラストシーンでワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチが自身のコスチュームを身にまとってアベンジャーズ本部に現れる数秒間だったという。最初にこれを発案したのは脚本・監督のジョス・ウェドンだったとか。

「ジョスは“今度(キャプテン・マーベルの)キャスティングをしないとね”と言ってて、僕も“そうだね、キャスティングしよう”と答えたんですが、ジョスのいないところでは“今回は出さないよ”と。最終的に、ジョスが“スカーレット・ウィッチを出そう、(物語上の)良い入り口を与えるんだ”と言ったんです。それには納得しましたね。彼女はアベンジャーズの側に就くし、クールな登場シーンはそのことにふさわしい。」

緻密な計画のもとに成り立っているマーベル・シネマティック・ユニバースだが、実はキャラクターの登場順にはあらゆる可能性が検討されてきたことがこれまでにも語られている。『アベンジャーズ』第1作にブラック・ウィドウではなくワスプを登場させる案もあれば、同じくワスプを『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)に出すことも一時は計画されてきたというのだ。

紆余曲折を経て、キャプテン・マーベルは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』後、そして『アベンジャーズ/エンドゲーム』直前の初登場となった。この選択がいったい何を意味しているのかは、きっともうすぐ明らかになる。

映画『キャプテン・マーベル』は2018年3月15日(金)全国ロードショー

『キャプテン・マーベル』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html

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Source: B.M.D.

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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