『キャプテン・マーベル』米レビューサイト荒らし問題、運営側がユーザー検証制の導入を検討 ─ 「信頼性を確保したい」

マーベル・シネマティック・ユニバース最新作『キャプテン・マーベル』の米国公開後、米大手レビューサイト「Rotten Tomatoes」に荒らし投稿が相次いだ問題について、サイトの運営側がさらなる対策を検討していることがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。
『キャプテン・マーベル』については、主演のブリー・ラーソンが女性記者による取材の機会を増やすよう求めたことなどをきっかけに、主に性差別を背景とする荒らし行為がRotten Tomatoes上にて続いていた。封切り前の作品への期待を表す「観たい(WANT TO SEE)」スコアが攻撃によって28%程度まで一時低下したことで、運営側はシステムを変更する対策を実施。しかし劇場公開後、荒らしによる“低評価攻撃”が再び行われ、観客の評価を示す「オーディエンス・スコア」は30%台からのスタートとなってしまった。一連の経緯は以下の記事に詳しい。
Rotten Tomatoes、ユーザー検証制を導入か
今回の報道によると、Rotten Tomatoesは現在、ユーザーが観客レビューを投稿する際、本当に映画を観賞したかどうかを検証するシステムの導入を検討しているという。質問に答えることで承認を受けた場合のみ投稿が受け入れられるというシステムだというが、実際にどのような形でシステムが運用されるかは明かされていない。
Rotten Tomatoesを保有する米Fandangoのダナ・ベンソン氏は、「私たちはオーディエンス・スコアを改善するさなかにあります。(スコアの)信頼性を確保したいと考えています」とのコメントを発表。荒らし行為が相次いだことについては、「映画を実際に観たかどうかにかかわらず、映画に対してネガティブな意見を持つ、きわめて熱心な方々がいることを残念に思います」と強い遺憾の意を示した。
なお、2019年3月14日時点で『キャプテン・マーベル』のオーディエンス・スコアは62%まで回復。一度は完全に倒されてしまったポップコーンが再び立て直されている(すでに映画を観た方であれば、これはいささか感動的な状況といえよう)。なお、観客への満足度調査をもとに映画を格付けする米CinemaScoreでは「A」評価を獲得している。作品の完成度には、すでに各方面からお墨付きが与えられている。

なお『キャプテン・マーベル』に限らず、これまでインターネットにおいては、女性主人公によるリブート版『ゴーストバスターズ』(2016)、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)、『ブラックパンサー』(2018)などで激しい荒らし行為が認められてきた。米IMAXのミーガン・コリガン氏は「誰もが真相をすぐさま認識できる現在、荒らし行為は無意味になっています。人々は憎悪(hate)を憎むのです」とコメントしている。
映画『キャプテン・マーベル』は2019年3月15日(金)全国ロードショー。すべてはご自身の目で確かめて!
『キャプテン・マーベル』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html
Source: THR