アカデミー賞話題作『COLD WAR あの歌、2つの心』本予告映像 ─ 冷戦期に恋に落ち、時代に引き裂かれる、極上のラブストーリー

第91回アカデミー賞で監督賞・撮影賞・外国語映画賞の3部門にノミネートされた話題作、映画『COLD WAR あの歌、2つの心』の本予告映像が到着した。
本作は『イーダ』(2013)で第87回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したポーランドのパヴェウ・パヴリコフスキ監督が、ポーランド・ベルリン・ユーゴスラビア・パリを舞台に、心と五感を刺激する音楽と映像で綴るラブストーリー。冷戦下で恋に落ち、西と東で揺れ動き、別れと再会を幾度となく繰り返しながらも時代に引き裂かれたピアニスト・ヴィクトルと歌手・ズーラの姿が描かれる。
1949年、東西冷戦の影響が色濃く出始めていた共産主義政権下のポーランドで、歌手を夢見るズーラ(ヨアンナ・クーリク)は、ピアニスト・ヴィクトル(トマシュ・コット)らが審査員を務めるポーランドの民族音楽舞踏団「マズレク」のオーディションを受ける。またたく間に2人は激しい恋に落ち、ズーラはマズレクの花形として舞台で輝いた。一方で西側の自由な音楽、ジャズへの渇望を止められないヴィクトルは、ズーラとともにジャズを自由に演奏できるパリへの亡命を決意。しかし、冷戦の時代は容赦なく2人を引き裂いていく。
劇中で聴こえる歌曲「Dwa serduzka(ドゥヴァセルドゥシカ、「2つの心」の意)」は、登場する「マズレク」のモデルとなったポーランドの伝統音楽と舞踏を継承する実在の楽団「マゾフシェ」が歌い継いできたスタンダードナンバーだ。映画の冒頭、ズーラがマズレクのオーディションで歌う際には東側の象徴である純粋なポーランド民謡として、そしてパリのジャズバーで歌う際には、当時東側で禁じられていたジャズアレンジで登場。楽曲が形を変えながら繰り返し登場し、ズーラとヴィクトルの関係性や時代の変化が表現される演出となっている。
「永遠に続く愛の可能性はあるのか?愛は、人生を、歴史を、この世界を超越することができるのか?」。パヴリコフスキ監督が語るように、本作は過酷でドラマティックな時代に音楽で結ばれ、互いへの燃え上がる愛を貫こうとする2人を描いている。髪の毛1本、草の葉1枚、そよぐ風と水面まで、すべてのショットで世界の美しさを捉える映像によって紡ぎ出される極上のラブストーリー。全映画ファン注目の一作が、もうすぐ日本にもやってくる。
『COLD WAR あの歌、2つの心』
ピアニストのヴィクトル(トマシュ・コット)と歌手志望のズーラ(ヨアンナ・クーリク)は、ポーランドの音楽舞踏学校で出会い、愛し合うようになる。冷戦中、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、ベルリンでの公演時にパリへと亡命。歌手になったズーラは、公演活動で訪れたパリやユーゴスラビアでヴィクトルと再会する。ズーラはヴィクトルとともにパリに住み始めるが、やがてポーランドへ戻ってしまい、ヴィクトルもその後を追うのだった。
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』は、2019年6月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷 ほか全国順次公開。
『COLD WAR あの歌、2つの心』公式サイト:https://coldwar-movie.jp/
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