ダニエル・ラドクリフが舞台版『ハリー・ポッター』を観ない理由 ― 「行かない理由はたくさんあるんです」

J・K・ローリングが執筆した小説『ハリー・ポッター』シリーズは、全8作品からなる映画版シリーズを経て、いまや舞台の世界へと進出している。完結編『ハリー・ポッターと死の秘宝』から19年後を描いた舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』はイギリス・ロンドンとアメリカ・ブロードウェイで上演中だ。
2018年11月現在、映画版『ハリー・ポッター』シリーズで主演を務めたダニエル・ラドクリフは、2019年1月まで同じくブロードウェイで上演中の舞台『The Lifespan of a Fact(原題)』に出演中。ふたつの劇場はすこぶる近いはずだが、ダニエルに『ハリー・ポッターと呪いの子』を観るつもりはないという。なぜなのか……。
テレビ番組「Late Night with Seth Meyers」に出演したダニエルは、司会者のセス・メイヤーズから「『ハリー・ポッターと呪いの子』を観るんですか?」という質問をぶつけられ、「よく聞かれるんですけど、いつもつまらない、イヤな答えになるんです」と前置きしてから、「きっと行かないです、行く計画はありません」と言い切った。
「別に、観に行ったら存在の危機に関わるとか、そういうわけじゃないんです。“何が起きてるんだ、僕は…なんなんだ?”とか。むしろ、観に行っても劇場でリラックスできないと思うんですよ。つまり、僕の反応を見られてるように思うんじゃないかって。もしかすると僕の思い上がり、傲慢なだけで、誰も気にしないのかもしれないですけど……『ハリー・ポッター』のファンに囲まれたら、ちょっと変な感じになると思うんです。」
この答えに司会者のセスは納得したようだ。「ですよね。それに『ハリー・ポッター』の大ファンが劇場に行って、隣にダニエル・ラドクリフが座ってたら気が散りますもんね」と口にすると、ダニエルは「そう! そうなんです、その通りです」と全力で同意。「行かない理由はたくさんあるんですよ」と話した。
さらに「変装を考えたことは?」と尋ねられたダニエルは、「変装の問題は、失敗すると、単なる“変装してたヤツ”になっちゃうことなんですよ」と回答。かつてロン役のルパート・グリントと、姿を隠すためガスマスクを着用して音楽イベントに参戦した際、あまりの暑さと呼吸困難のためにすぐさまマスクを外す羽目になったエピソードを語っている。
「“ガスマスクを付けてるバカは誰だ?”って声が、“見ろよ、あいつらだぞ”に変わるんですよ。あれはイヤな感じでしたね、変装はやめようと誓いましたもん。」
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は、2018年11月現在、イギリス・ロンドンとアメリカ・ブロードウェイにて上演中。2019年にはオーストラリア・メルボルンとアメリカ・サンフランシスコで、さらに2020年には初の非英語版としてドイツ・ハンブルクにて上演が開始される。いずれ日本語版の上演が実現することを祈りたい。
ところでマルフォイ役のトム・フェルトンは、『ハリー・ポッターと呪いの子』を観に行って「やっと観られた、超よかった」との感想をSNSに投稿している。
Source: Late Night with Seth Meyers