「デアデビル:ボーン・アゲイン」新監督・脚本家が決定 ─ 「ロキ」「ムーンナイト」監督、Netflix版「パニッシャー」脚本家が就任

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作ドラマ、「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題)」の新たなショーランナーと監督が決定した。米The Hollywood Reporterが報じている。
2023年9月、マーベル・スタジオは、撮影を中断していた本作の映像を精査し、脚本・製作総指揮のマット・コーマン&クリス・オードと、今後のエピソード監督を含む脚本家・監督チームを一斉に解雇。企画の見直しを図り、再出発することを決定していた。
報道によると、新たにショーランナーとして迎えられたのは、Netflix版「Marvel パニッシャー」(2017-2019)のダリオ・スカルダパン。従来、MCUドラマは企画から完成までを統括するショーランナーを立てず、脚本家チームの代表であるヘッドライターを起用してきたが、ドラマシリーズの不振や全米脚本家組合(WGA)のストライキを受けて方針を変更。シリーズの製作途中ながら、スカルダパンはMCU史上初のショーランナーとして雇用される。
元ジャーナリストという経歴を持つスカルダパンは、「THE BRIDGE/ブリッジ」シーズン1・2や「ジャック・ライアン」シーズン3・4のプロデューサーや脚本を兼任。映画ではリーアム・ニーソン主演『MEMORY メモリー』(2022)を執筆するなど、数々のスリラー作品を手がけてきた。
また、新たな監督には「ロキ」シーズン2や「ムーンナイト」(2022)のジャスティン・ベンソン&アーロン・ムーアヘッドが就任。『アルカディア』(2017)や『シンクロニック』(2019)のほか、最新作『サムシング・イン・ザ・ダート』の日本公開を2023年11月24日に控えるインディペント界の気鋭だが、いまやマーベル・スタジオから全幅の信頼を受ける存在となった。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」は2023年3月に撮影が開始され、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキを受けて6月中旬から中断されている。すでに全18話の半分以下を撮り終えていたが、マーベルは撮影済みのエピソードやシーンも一部は引き続き使用する計画だ。今後、スカルダパンは撮影済みの要素と新たな要素を織り交ぜる形で脚本を執筆し、ベンソン&ムーアヘッドが今後のエピソードを監督する。
本作はNetflix版「Marvel デアデビル」(2015-2018)からの“復活”というMCU史上初の試みで、デアデビル役のチャーリー・コックス、キングピン役のヴィンセント・ドノフリオ、パニッシャー役のジョン・バーンサルが続投。しかし、アクション要素の強いNetflix版から作風を一新する“法廷モノ”になると伝えられていたが、新たな顔ぶれを見るかぎり、Netflix版のダークな作風により近づくことになりそうだ。
なお、解雇されたマット・コーマン&クリス・オードは製作総指揮としてクレジットに名前が残る予定。
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Source: The Hollywood Reporter