『デッドプール3』MCU入りしても過去のストーリーは継承へ ─ 20世紀FOX時代は「指パッチンしない」と監督

映画『デッドプール3(原題)』は、シリーズの拠点を20世紀FOXスタジオからディズニー/マーベル・スタジオに移し、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品として製作されている。それまでのR指定も継続されることが分かっているが、監督を務めるショーン・レヴィは20世紀FOX時代に築かれた礎に敬意を払いながら映画作りに挑んでいるという。
前任の監督たちからバトンを受け取り『デッドプール3』の製作にあたっているレヴィ監督は、米/Filmに「デッドプールとウルヴァリンは、マーベルを象徴するキャラクター」としながら、「もっと言えば、FOX時代のマーベルキャラクターです」と出自をはっきりさせている。2019年のディズニーによるFOX買収後、『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』といったマーベルキャラクターのMCU移籍が行われている。
第3作ではR指定が継続されるとはいえ、スタジオの方針によりストーリーに何らかの影響が生じてしまう可能性も否めない。しかし、レヴィ監督は過去から継承される部分があることを明言している。
「“指パッチンしてFOXが築き上げたレガシーを消してしまう”みたいなことはしません。MCUで知ることの多くを形作ってくれたのですから。FOXはライアン、ヒュー、そして私のキャリアも作ってくれました。そこにはたくさんの歴史があって、マーベルの歴史もあります。間違いなく私のストーリーテリングの一部となっています。」
一方で、MCU作品になったからこそ受けられた恩恵もある。本作に復帰するウルヴァリンには、原作コミック・アニメのコスチュームが採用されファンの間でも大きな話題となった。以前、レヴィ監督はコスチュームの制作にあたり、マーベル・スタジオ社内の“オタク中のオタク軍団”の知恵を借りたことを明かしていた。
今後は『X-MEN』キャラクターたちのMCU参戦も期待されているが、本作でヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが再登場することで、後続への道が開かれた感もある。『デッドプール3』は、二つの時代を繋ぐ作品としても注目だ。
映画『デッドプール3(原題)』は、2024年5月3日米公開予定。
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Source: /Film