『DUNE/デューン 砂の惑星』監督、『007』就任に熱意 ─ 「いずれ作りたい、リブートは大きなチャレンジ」

『DUNE/デューン 砂の惑星』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に続くジェームズ・ボンド映画に名乗りを上げた。ダニエル・クレイグが『ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもってボンド役を卒業した今、シリーズの今後はまったくの未知数なのだ。
ポッドキャスト「Happy Sad Confused」に登場したヴィルヌーヴは、「ボンド映画はまだ“撮りたい映画リスト”の中に入っていますか?」との問いかけに、「こんなことを言うなんて我ながら信じられませんが、答えは“完全にイエス”です」と答えた。
「いずれジェームズ・ボンド映画を作ってみたい、と心から思います。みなさんと同じように、(ボンドは)僕にとっても子どもの頃から見てきたキャラクター。ものすごく愛情があります。けれど、ダニエルの後に挑戦し、リブートするのは大きなチャレンジになるでしょう。ダニエル・クレイグがボンドに与えたものは、ユニークで、力強くて、他に比べようのないもの。彼こそ究極のジェームズ・ボンドです。」
もともとヴィルヌーヴは、かつてダニエルが『007』第25作への就任を強く希望していた人物。2017年当時、ヴィルヌーヴも「ボンド映画を撮ることは大きな喜び」と述べ、「ダニエルとは仕事をしたいし、ボンド映画はご褒美のようなもの。(就任は)タイミングの問題」と語ったが、すでに『DUNE/デューン』の準備に入っていたために断念していた。
このバトンは、のちにキャリー・ジョージ・フクナガ監督へと渡り、そして出来上がったのが『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』だ。現在、ヴィルヌーヴはひとりのファンとして「キャリーの映画を観るのが楽しみ。とても興奮しているんです、僕は最高のボンド・ファンの一人だから」と話している。
では、本当にヴィルヌーヴが『007』を撮ることはありうるか? ポイントは、やはりヴィルヌーヴ自身のスケジュールにありそうだ。『DUNE/砂の惑星』は2部作構想の前編にあたるため、同作がヒットした暁には後編が始動する見込み。また、HBO Maxでのスピンオフドラマ「Dune: The Sisterhood(原題)」も控えている。ただし『007』サイドも次期ジェームズ・ボンド俳優の検討を2022年から始めるとあって、シリーズの再起動には数年を要することになりそうだ。今後、場合によっては両者のタイミングがうまく合うことも考えられる。
ちなみにヴィルヌーヴ自身は、『007』シリーズへの就任については「考えるだけで疲れちゃう(笑)。一度に考えられるのはひとつだけ」とコメント。「(実現したら)本当に大きな名誉。傲慢なことも、うぬぼれたことも言いたくありませんが、『007』を撮るのが夢だというのは事実です。叶うかどうかはわかりませんが、名誉なことですね。そして最終的には、純粋に映画的な喜びになるだろうなと思います」。
Sources: Happy Sad Confused, Variety