ディズニー映像配信サービス「Disney+」2019年11月、米国で始動 ─ 月額6.99ドルで超強力ラインナップ、2年かけて世界展開

米ウォルト・ディズニー・カンパニーは、自社の新ストリーミング・サービス「Disney+」の詳細情報を2019年4月11日(米国時間)に発表した。本サービスでは、ディズニー、ピクサー、ルーカスフィルム、マーベル・スタジオ、そしてナショナルジオグラフィックといった各ブランドの既存作品および「Disney+」オリジナル作品などが配信される。
今回の発表によれば、「Disney+」の米国におけるサービス開始日は2019年11月12日。月額6.99ドル、年間プランだと69.99ドル(月5.83ドル)という低価格での提供が実現した。ディズニーは本サービスを、2021年の終わりまで、約2年を費やして世界のほぼ全地域へと展開する計画だという。
It all starts on November 12. For more info: https://t.co/RD04P7jdAT #DisneyPlus pic.twitter.com/M1QI7qkH5p
— Disney (@Disney) 2019年4月12日
オリジナル作品も超強力ラインナップ
「Disney+」は2019年11月からのサービス開始初年で、オリジナルのテレビシリーズを25作品、オリジナル映画やドキュメンタリー、スペシャル番組を10本以上配信する予定。20世紀フォックスの保有するテレビドラマ作品を7,500エピソード、長編映画500本以上も配信されるという。アニメ「ザ・シンプソンズ」全30シーズンも登場する。サービス開始早々から、巨大なアーカイブが出現することが約束された形だ。
Welcome to the family, @TheSimpsons. #DisneyPlus pic.twitter.com/OYAN1ziGsy
— Disney (@Disney) 2019年4月11日
ディズニーは本サービスの開始時点で、マーベル・シネマティック・ユニバースの話題作『キャプテン・マーベル』を配信することを発表。2019年に公開される『トイ・ストーリー4』や『ダンボ』、『アナと雪の女王2』、『アラジン』、『ライオン・キング』、そして『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』といった作品群が早くもラインナップされる予定だという。
「Disney+」のため、『アベンジャーズ』などマーベル・シネマティック・ユニバースを手がけるマーベル・スタジオは、映画と世界観を共有するオリジナルドラマシリーズの製作を複数発表。『スター・ウォーズ』のルーカスフィルムも、シリーズ初となる実写ドラマシリーズを配信することを決定しているほか、ピクサーは『トイ・ストーリー4』の関連企画を用意している(詳細は別記事に譲る)。
今回の発表によると、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオズは、『アナと雪の女王2』の舞台裏に迫ったドキュメンタリー・シリーズ「Into the Unknown: Making Frozen 2(原題)」の製作を発表。話題作が誕生するまでの経緯や、クリエイターの努力がさっそく明かされる。
ナショナルジオグラフィックからは、俳優ジェフ・ゴールドブラムが生活の身近なものと世界との繋がりを明かし、魅力的な科学の世界に迫っていく「ジェフ・ゴールドブラムによると世界は(邦題未定、原題:The World According to Jeff Goldblum)」、フロリダ州にあるテーマパーク型の動物園「ディズニーズ・アニマル・キングダム」で働く飼育員や科学者の仕事を伝える「Magic of the Animal Kingdom(原題)」が登場する。
さらにディズニー・テレビジョン・アニメーションからは、人気アニメ「フィニアスとファーブ」(2007-)の映画版が登場。オリジナルで声優を務めた出演者たちの多くが復帰するという。
そのほか発表済みの作品には、『ハイスクール・ミュージカル』のテレビドラマ版「High School Musical: The Musical: The Series(原題)」、ピクサー作品『モンスターズ・インク』のテレビアニメ版「モンスターズ・アット・ワーク(邦題未定、原題:Monsters at Work)、実写映画版『わんわん物語(邦題未定、原題:Lady and the Tramp)』などがある。マーベル・コミックをテーマとするドキュメンタリー作品をはじめ、多数のノンフィクション・シリーズも待機しているといい、各プロジェクトの詳細発表が待たれる。
米Varietyによれば、本サービスでは『サンドロット/僕らがいた夏』(1993)や『Love, サイモン 17歳の告白』(2018)のドラマシリーズ企画も準備されているという。
「Disney+」は幅広いモバイル端末や家庭用ゲーム機、ストリーミング・プレイヤー、スマートTVなどで利用することができ、作品は加入者の視聴環境において最も優れた画質で配信されるとのこと(4K HDRにも対応)。多くのコンテンツはオフライン環境でも再生することができる。加入者はプロフィールを設定することで、それぞれの好みや視聴習慣に応じてパーソナライズされたサービス体験を得られるという。
ディズニーの新映像配信サービス「Disney+」は米国にて2019年11月12日にサービス開始。その後2年間にわたって全世界に展開される予定で、2024年度末までに全世界で6,000万~9,000万人の加入を見込んでいるという。
Sources: Disney, Variety(1, 2, 3)