ロバート・ダウニー・Jr.&マット・デイモン、クリストファー・ノーラン監督最新作に出演交渉中

『ダークナイト』3部作や『TENET テネット』(2020)のクリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー(原題:Oppenheimer)』に、ロバート・ダウニー・Jr.、マット・デイモンが出演交渉中であることがわかった。米Deadlineなどが報じている。
本作の主人公は、“原爆の父”と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマー。第二次世界大戦における原子爆弾の開発・製造計画「マンハッタン計画」を主導した人物であり、劇中では原爆の開発から、のちに彼が核兵器の国際管理の必要性を訴え、水素爆弾への抗議活動を行うに至るまでの変化が綴られるという。
米The Hollywood Reporterによると、ダウニーが演じるのは、アメリカ原子力委員会の会長だったルイス・ストロース役。終戦後に委員会に参加するもオッペンハイマーを敵対視したことで知られ、オッペンハイマーの祖国への忠誠心を疑い、機密資料の閲覧権限を剥奪した。また、デイモンは「マンハッタン計画」を指揮したレズリー・グローヴス役。一部では日本への原爆投下を決定した一人だったとも言われる人物だ。
『アベンジャーズ』シリーズのアイアンマン/トニー・スターク役で知られるダウニーは、近年はプロデューサー業や実業家としての活動に積極的であり、映画出演は『ドクター・ドリトル』(2020)以来。ノーランとは初めての顔合わせとなる。デイモンは『インターステラー』(2014)から9年ぶりのノーラン作品だ。
主人公のロバート・オッペンハイマー役は『インセプション』(2010)『ダンケルク』(2017)のキリアン・マーフィー。妻のキャサリン・“キティ”・オッペンハイマー役は『クワイエット・プレイス』シリーズのエミリー・ブラントが演じる。なお、撮影は2022年初頭に開始予定。
既報によれば、本作は「世界を救うために世界を破壊するリスクを背負う、謎めいた人物が抱えた息詰まるパラドックス」を描くスリラー作品。ノンフィクション『オッペンハイマー「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇(上・下巻)』(PHP研究所)を原作に、ノーラン自らが脚本を執筆した。スタッフには『TENET テネット』チームが再び招集され、撮影監督をホイテ・ヴァン・ホイテマ、編集をジェニファー・レイム、音楽をルドウィグ・ゴランソンが務める。
映画『オッペンハイマー(Oppenheimer)』は2023年7月21日に米国公開予定。
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Source: Deadline, The Hollywood Reporter