ロバート・ダウニー・Jr.版『ドクター・ドリトル』大幅に再撮影していた ─ 『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』監督らが急遽登板

ロバート・ダウニー・Jr.主演で児童文学作品「ドクター・ドリトル」を再映画化する『ザ・ヴォヤージュ・オブ・ドクター・ドリトル(邦題未定、原題: The Voyage of Doctor Dolittle)』が、大幅な再撮影・追加撮影を実施していたことがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。
本作は2019年4月12日に米国で劇場公開される予定だったが、2018年10月に公開を約9ヶ月延期することが発表され、現在は2020年1月17日の米国公開予定。今回の報道によれば、ユニバーサル・ピクチャーズとプロデューサー陣は、2018年秋の時点で作品に手入れが必要であることを認識していたという。すなわち、公開延期は再撮影・再編集を見越しての判断だったというわけだ。
『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』監督らが登板
『ザ・ヴォヤージュ・オブ・ドクター・ドリトル』は、ロバート演じる“動物と話せる医師”ドリトルが主人公の家族向け映画で、映像には実写とCGの表現を融合。製作費1億7,500万ドルが費やされている大作映画だ。脚本・監督を務めているのは、『トラフィック』(2000)脚本や『シリアナ』(2005)のスティーヴン・ギャガン。社会派映画や犯罪映画の名手だが、ファミリー映画やCGを大量に使用する大作映画を手がけるのは今回が初めてとなった。再撮影に至った理由はまさにこの点にあったようで、ギャガンによる編集版では、CGで描かれた動物たちとドリトルとの関わりがうまく捉えられていなかったという。
そこで、スタジオと製作チームは作品を仕上げるために新たなクリエイターを求めた。プロジェクトに加わったのは、『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』(2017)などのアニメ作品を手がけてきたクリス・マッケイ監督と、『ミュータント・タートルズ』(2014)『タイタンの逆襲』(2012)のジョナサン・リーベスマン監督だ。マッケイは撮影済みの映像をチェックし、新たなアイデアの発案に携わったほか、追加で執筆された脚本の監修を担当。スケジュールの都合で実際の再撮影には関われなかったため、そこでリーベスマンにバトンタッチされた。再撮影・追加撮影は計21日間に及んだという。
ただしThe Hollywood Reporterによれば、ギャガン監督も再撮影ではリーベスマンとともに作業にあたっており、一連の出来事は「包括的に」進められたとされる。また、ギャガン監督のクレジットはそのまま維持されるとのことだ。
近年の大作映画において、ポストプロダクション(作品の仕上げ作業)にて再撮影・追加撮影が行われることは一般的なプロセスとなってきた。ロバートが出演する『アベンジャーズ/エンドゲーム』でも、本撮影の終了後、撮り直しの作業が継続的に行われていたことがわかっているのだ。ただし今回のように再撮影が長期にわたる上、新たな人材が指揮を執るというケースはそう多くない。
なお本作にはロバート・ダウニー・Jr.のほか、動物たちのボイスキャストに豪華スター俳優が集結。スパイダーマン役でおなじみのトム・ホランドや『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)でフレディ役を演じたラミ・マレック、『バンブルビー』のジョン・シナ、セレーナ・ゴメス、『ハリー・ポッター』シビル・マクローニー役などのエマ・トンプソン、『ドリーム』(2016)『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)のオクタヴィア・スペンサー、『ハリー・ポッター』ヴォルデモート役のレイフ・ファインズといった顔ぶれが揃っている。
映画『ザ・ヴォヤージュ・オブ・ドクター・ドリトル(邦題未定、原題: The Voyage of Doctor Dolittle 』は2020年1月17日に米国公開予定。
Source: THR