ドクター・ストレンジ、MCU5作のタイムライン丸わかり ─ これで続編『MoM』も準備万端

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(以降、『MoM』と表記)では色々なサプライズが予告されているが、何といっても楽しみなのは、“ドクター”スティーヴン・ストレンジさん待望の単独映画が帰ってくること。前作『ドクター・ストレンジ』(2016)での鮮烈なMCUデビューからはや6年、今のストレンジは困った立場にある。
『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』(2021)での盛大な“やらかし”をフォローすべく、『MoM』でストレンジは旧友だけでなくティーンにまで力を借りて、過ちを正すことになるようだ。お気に入りの音楽をかけながら手術をしていた頃が、どんなに平和だったことか……!
そんなわけで、本記事では『MoM』鑑賞前の総おさらいとして、ストレンジがMCUで辿ってきたタイムラインをザッとまとめてみた。こうやって振り返ると、紆余曲折を経ながらずっと大変な思いをしてきたストレンジ。『MoM』で彼に平穏は戻ってくるだろうか。
ドクター・ストレンジ、MCUのタイムライン

『ドクター・ストレンジ』(2016)
映画『ドクター・ストレンジ』の時系列は、アベンジャーズの内乱が描かれた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の後。天才外科医としてそれなりの社会的地位も得ていたスティーヴン・ストレンジは、学会までの道のりで交通事故に遭い、両手が動かなくなってしまう。どうしても諦めきれないストレンジはあの手この手を尽くすも、最終的に残ったのは空っぽの自分と使い物にならない“神の手”のみだった。
絶望していたストレンジだが、下半身不随から全快したという男のことを耳にし、両手が治る唯一の可能性を秘めた地「カマー・タージ」の存在を知る。そこでは、“至高の魔術師(ソーサラー・スプリーム)”ことエンシェント・ワン率いる魔術師軍団が、地球を「神秘的な脅威」から守っていた。ストレンジはカマー・タージで魔術を修得し、かつて数多の命を救ってきた両手も取り戻すことができた。
しかし、エンシェント・ワンの弟子だったカエシリウスが、宇宙上の全てを支配しようとする暗黒次元の主ドルマムゥと繋がることで、暗黒の力を得ようとしていた。最初こそ自分の手さえ治れば良いと思っていたストレンジだが、死を目前にしたエンシェント・ワンから善の心を見いだされ、他人の為に生きてみることを決意したようだった。

その後ストレンジは、ロンドン・ニューヨーク・香港の3箇所にあるサンクタム(聖域)の破壊に走るカエシリウスを阻止するべく、兄弟子のモルド、ウォンと共に戦う。ストレンジは、後に紫色の宇宙人から狙われることになるタイム・ストーンがはめ込まれたアガモットの目を使いこなしながら敵の猛攻に応戦。戦いの中でひらめいたストレンジは、ドルマムゥの元を訪れ、しつこくしつこく取引を持ちかけ、地球から脅威を追い払ったのだった。

戦いの後、ストレンジは地球の脅威となりうる外敵を見張り続けることを決断。その足がかりとして、アスガルドのソーと面会し、彼の弟ロキについて尋ねる。脅威の対象であるロキを地球から追い出すため、ストレンジはアスガルドの兄弟が探しているという父親オーディンの行方を追うことに……。
『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)

『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイムラインは『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)での戦いから2年後。暗黒次元の力を追い払ったストレンジは間を置かずに、魔術師活動を続けていた。そこで目をつけたのは、悪戯の神ロキ。かつて宇宙人種族チタウリと手を組んで地球侵略を画策した大犯罪者だ。
ロキを誘拐し、ソーをニューヨークにあるサンクタムへと招いたストレンジは、『ドクター・ストレンジ』のポストクレジットシーンで描かれていた通り、地球へやってきたロキの思惑を聞き出し、目的だった父親探しを手伝うことに。
オーディンの居場所がノルウェーであることを告げたストレンジは、書物を漁りソーの髪の毛を引っこ抜き、スリングリングでソーを目的地までエスコート。捕らえていたロキも解放し、本作での役目を終えるのだった。