ドクター・ストレンジ、MCU5作のタイムライン丸わかり ─ これで続編『MoM』も準備万端

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)

神秘的な脅威から地球を守る魔術師として、すっかり“ドクター”を卒業していたストレンジは、ニューヨークにある本拠地サンクトラム・サンクタムにいた。すると空からハルクが落ちてきて、事情を聴くと何やらサノスという異星人の企みにより、地球が滅亡の危機にあるらしいことを知る。そこでトニー・スタークを招集したストレンジは、ウォンと共に5つの石から成るインフィニティ・ストーンの詳細を教え、内部崩壊していたアベンジャーズのチームアップを促した。
そうこうしている間に、サノスの手下が地球に襲来。もっと言えば標的は、アガモットの目にはめられていたタイム・ストーンの持ち主であるストレンジだった。応戦の甲斐なく囚われの身になってしまったストレンジは、宇宙船で手下の拷問を受けていたが、トニーらの助けにより解放される。ここでストレンジは、彼にとっての“災いの元”を後に作り出すことになるピーター・パーカー/スパイダーマンと初対面を果たした。
サノスに奇襲をかけるべく、ストレンジはトニー、ピーターと共に惑星タイタンへと向かう。同じくサノスを探してやってきたガーディアンズ勢の急襲に遭うが、誤解が解けたあとは協力体制を作る。トニーとガーディアンズ勢が作戦会議をしている間、ストレンジは時間を超越して戦いが招くあらゆる可能性を探るべく、未来の世界を覗き込んでいた。そこでストレンジは、サノスに勝利できる確率が1,400万605分の1しかないことを悟る。
各惑星でも対サノスへの動きが着々と取られ始めていたが、遂にサノス本人がストレンジのタイム・ストーンを奪いにタイタンへとやってきた。ストレンジは冷静にサノスを待ち構え、隙を見計らって攻撃を仕掛ける。一時はサノスのガントレット奪取に成功しかけるも、クイルの感情的な行動で事態は一転。ストレンジはサノスとの一騎打ちに挑む。しかし力及ばず、代わりに立ちあがったトニーも倒れると、ストレンジはとうとうタイム・ストーンをサノスに引き渡すことに。
その後、サノスはワカンダ王国へと行き、ヴィジョンの持つ最後の石“マインド・ストーン”を奪い、インフィニティ・ストーンを全て揃えた。そしてガントレット装着した手で指パッチンをすると、次々と人間が塵となり、ストレンジも少し前に知った運命をまっとうする。消え際、トニーに「他に道はなかった」と言い残して……。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)

サノスの指パッチンから5年。その犠牲者となったストレンジが、『エンドゲーム』最終決戦まで出る幕が無かったというのは少々語弊がある。ストレンジは『インフィニティ・ウォー』で1400万605通りの中から勝利の可能性を見出しており、時機を窺っていたというのが正しいだろう。
トニーやキャップ、ソーが率いた最終決戦では、絶体絶命の状況にストレンジら魔術師がスリングリングを開き、大勢のヒーローと共に加勢。弱ったサノス軍に最後の猛攻をかける。戦いの最中、ピンチを察したトニーにストレンジはただ人差し指を立て、合図。これは勝利が待つ1400万605分の1を知らせるもので、これを理解したトニーは自らの命と引き換えに、サノスを葬った。最初こそトニーといがみ合っていたストレンジだが、最後は言葉を交わさずとも通じ合える真の仲間となった。
戦いの後に開かれたトニーの葬式には、ストレンジもウォンと参加。『ドクター・ストレンジ』ぶりに、正装に身を包んだ姿を見せた。