『ブレードランナー 2049』監督、次回作は「大人向けのスター・ウォーズ」 ― 傑作SF小説を映画化、構想明かす

映画『メッセージ』(2016)、『ブレードランナー 2049』(2017)と優れたSF映画を次々に発表したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、次回作の構想を大胆に語った。
SF作家フランク・ハーバートによる1965年の傑作小説『デューン/砂の惑星』の映画化について、監督は「大人向けのスター・ウォーズ」と、やや刺激的な言葉を発したのである……!

「スター・ウォーズを撮りたいと思ったことはない」
かつてヴィルヌーヴ監督は、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)および『エピソード5/帝国の逆襲』(1980)に愛着があることを明かした上で、今後の作品で監督を務める可能性は「ある」と語っていた。
しかし、このたび米FANDOMに語ったところによると、自身が積極的に『スター・ウォーズ』を撮りたいと思ったことはないのだという。むしろそうした欲求は、現在準備が進められている次回作『デューン(仮題)』に向けられているようなのだ。
「『スター・ウォーズ』の主なアイデアは、ほとんど(小説の)『デューン』から来ているものですからね。だからこの映画を撮ることはチャレンジなんです。『スター・ウォーズ』を撮りたいという野心を抱いたことはありません。ある意味、(映画版『デューン』は)大人向けの『スター・ウォーズ』ですよ。」
ヴィルヌーヴ監督は、以前、『スター・ウォーズ』について「作品が『スター・ウォーズ』の言語になってしまう」ところが“危うさ”なのだと指摘していた。監督を降板させてでもブランドを守ろうとするルーカスフィルムへのコメントとして、強い作家性を誇る彼らしい発言ではある……。
それにしても「大人向けのスター・ウォーズ」発言から察するあたり、よもや本作はヴィルヌーヴ監督なりの“『スター・ウォーズ』への回答”ともいえるような作品になるのだろうか。監督が明かしているように、事実として、フランク・ハーバートの原作小説は『スター・ウォーズ』にも大きな影響を与えているのである。
このたびの『デューン』は、全6作からなる原作シリーズのうち、1965年の第1作『デューン/砂の惑星』を基にしたもの。1984年にはデヴィッド・リンチの手で一度映画化されているが、ヴィルヌーヴ監督によれば、その映画は「僕が夢見ていたものではなかった」とのこと。自身が映画化するにあたっては「小説を読んだ際に抱いたイメージをスクリーンに映し出したい」と英Yahoo! MOVIESに対して述べている。
なお映画版『デューン』には、どうやら『スター・ウォーズ』よろしくシリーズ化も検討されているようだ。実現するかどうかは保証できないようだが、監督は「(今後)1~2作関わるかもしれませんね」とコメントしているのである……!
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の前作『ブレードランナー 2049』のブルーレイ&DVDは2018年3月2日発売。
Sources: http://fandom.wikia.com/articles/dune-adaptation-will-be-star-wars-for-adults-says-director
https://uk.movies.yahoo.com/dune-reboot-go-back-original-book-says-director-denis-villeneuve-152802919.html
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