【ネタバレ】『DUNE/デューン』監督が興奮しすぎて思わず踊り出してしまったシーンとは?

この記事には、『DUNE/デューン 砂の惑星』のネタバレが含まれています。

「本当のことをお伝えしましょう」。米AV Clubの取材にて、製作当時を振り返ったヴィルヌーヴ監督は、およそ4ヶ月間にわたった撮影中に印象に残ったエピソードを語った。それは、物語のなかで最も緊張感のある一幕といえるゴム・ジャバールのシーン。ゴム・ジャバールとは、ベネ・ゲセリットの教母(シャーロット・ランプリング)が主人公ポールに毒針を突きつけ、意識の限界を試す恐怖の試練のこと(厳密には毒針のことを指す)。見えない苦痛に絶叫するティモシー迫真の演技も目を引いた。
ヴィルヌーヴ監督は、この時の撮影で特別なひとときを体感したという。「あのシーンを撮った時、ティモシーの中にも変革を感じたんです。彼がキャラクターにもたらした力の高まりを見て取った時、ポール・アトレイデスが違う何かになる瞬間をこの目で見ました」。そのときの気分の高揚を心の内にとどめきることが出来なかったヴィルヌーヴ監督、身体が勝手に踊りだしてしまったそうだ。
「その瞬間をティモシーは見てなかったと思いますけど、私はカメラの後ろで踊っていたんです。その時の私はこんな感じでした。“なんてこったい、彼は最高じゃないか。力強いし、心の底からハッピーだ。ありがとう、映画の神様。僕は失敗なんてしていなかった。真のポール・アトレイデスを選んだんだ!”と。」
ヴィルヌーヴ監督は、ポール・アトレイデス役にティモシー以外の候補を考えていなかったことをたびたび明かしていたが、「僕は失敗なんてしていなかった」という言葉からは、撮影前まで監督が抱いていた不安が読み取れる。そうしたプレッシャーから解き放たれた瞬間こそ、このゴム・ジャバールのシーンだったのだろう。
それにしても、静けさにみちみちていたであろうあの空間で踊りだしたヴィルヌーヴ監督に、周りのスタッフはどんなリアクションを取ったのだろう。想像するだけでシュールなその光景、メイキング映像などで見られたりしないかな。
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Source: AV Club