ロック様ことドウェイン・ジョンソン、うつ病との闘い語る ― 「大切なことは、打ち明けるのを恐れないこと」

「ザ・ロック」の名前で愛されるプロレスラーにして、映画『ワイルド・スピード』シリーズや『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(4月6日公開)、『ランペイジ 巨獣大乱闘』(5月18日公開)など大作映画への出演が相次ぐドウェイン・ジョンソン。
このたび、『ランペイジ 巨獣大乱闘』のプロモーションで英Express誌に登場した彼は、かつて母親の自殺未遂を目撃したこと、自身もうつ病と闘っていたことを克明に語っている。
「みなさんは一人じゃない」
現在のハリウッドで群を抜いた活躍を見せる肉体派スターが、はじめて精神の不調に間近で接したのは15歳の時だったという。当時住んでいたアパートを追い出された数ヶ月後、母親が自殺未遂に及んだのだ。
「ナッシュビルの高速道路で車から降りて、近づいてくる車に向かっていったんです。大きなトラックと車が、(母を避けるため)道を外れていきました。僕は母をつかんで、路肩の砂利道に引き戻したんです。おかしなことに、自殺未遂について、母はまったく覚えていないんですよ。覚えてなくて良かったでしょうね。」
この時は目撃者だったドウェインだが、のちに自らもうつ病との闘いを経験することとなる。サッカー選手を志していたドウェインは、数々の負傷によってその未来を諦めるほかなかったのだ。カナディアン・フットボール・リーグと契約するも1年以内に解雇され、その後すぐに当時のガールフレンドとの別れも経験したという。
「本当に最悪の時を味わいました。すごく苦しかったし、辛かった。落ち込んで、精神的に参ってしまったんです。その時は何もしたくなかったし、どこにも行きたくなかった。ずっと泣いていましたよ。」
のちにドウェインはプロレスラーになり、俳優へと転身し、現在の成功をつかむに至った。しかし彼は、「もし進み続ける強さを自分の中に見いだせなければ、簡単に自殺していたかもしれません」とも述べている。
「僕と母親は治りましたが、誰かが苦しんでいる時、僕たちはいつも、それにきちんと気づけるよう全力を尽くさなければいけません。彼らの手助けをして、自分たちは一人じゃないんだと思い出してほしいんです。」
このインタビューが公開されたのち、ドウェインのもとには多くの声が寄せられたという。Twitterを通じて、ドウェインはさらにこう呼びかけている。
Got tons of responses to this. Thank you. We all go thru the sludge/shit and depression never discriminates. Took me a long time to realize it but the key is to not be afraid to open up. Especially us dudes have a tendency to keep it in. You’re not alone
— Dwayne Johnson (@TheRock) 2018年4月2日
「うつ病は決して差別されるものではありません。そのことに気づくまで時間がかかりましたが、大切なことは、打ち明けるのを恐れないことです。特に、僕たち男性は(うつ病であることを)隠しておく傾向があります。みなさんは一人ではありません。」
Sources: Express, Variety
Eyecatch Image: Photo by Eva Rinaldi Remixed by THE RIVER