『アベンジャーズ/エンドゲーム』ルッソ監督のメイキング映像まとめ ─ ラストの老人、動きが俊敏すぎる

2020年4月26日、マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)が劇場公開から1年を迎えた。これを記念して開催された同時視聴イベントには、アンソニー&ジョー・ルッソ監督がSNSを通じて参加。Twitterではリアルタイムにコメントが飛び出し、Instagramのライブ配信にはアイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.も登場した。
このたびルッソ監督は、Twitterを通して、貴重なメイキング映像をいくつも公開している。もちろん本編のネタバレを多分に含むので、もしもまだ本編を観ていないという方は、ぜひそちらを先にご覧いただきたい。
この記事には、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の重大なネタバレが含まれています。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』ルッソ兄弟のメイキング映像
老人スティーブ・ロジャース、俊敏すぎる
まずはさっそく物語のラスト、過去に戻って自分の人生を生きたスティーブ・ロジャースが、年老いた姿になって戻ってきた場面のオフショット。ルッソ監督も「年とってない…」と記さざるをえない、クリス・エヴァンスの俊敏すぎる動きをどうぞ。
See…he’s not that old…@ChrisEvans #AvengersAssemble pic.twitter.com/8yBoGUp9Zr
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
この場面に登場する老スティーブ・ロジャースは、クリス自身が特殊メイクを施した姿と、代役を務めたパトリック・ゴーマンの姿がデジタル合成されたもの。本編の姿を見たクリスの母親は、自分の父親とあまりにもそっくりだったために涙してしまったというエピソードもある。
ホークアイのタイムトラベル、カメラテスト
Here’s some BTS from Joe’s iPhone, walking through and planning out some of the shots for Hawkeye’s time travel journey. #AvengersAssemble pic.twitter.com/370fHCUPBe
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
こちらは量子のトンネルを通って過去に戻ったクリント・バートン/ホークアイが我が家に現れるシーンのテスト映像。ジョー監督のiPhoneを使って、どのように撮影するかが計画されていたのだ。
ローニンの立つ東京の街
Our insanely talented crew transformed a street in Downtown ATL into Tokyo for this Oner…#AvengersAssemble pic.twitter.com/RoCOoBtEgX
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 27, 2020
家族を失ったクリント・バートン/ホークアイは、ローニンとして悪党を裁く人物になっていた。本編ではローニンとしての活躍はごくわずかだが、東京にて真田広之演じるヤクザのアキヒコと対決。アトランタのセットには東京の街が作り込まれたが、これはあくまでマーベルの、コミック世界の東京である。「ドドーン棒」「やめます」「おばあちゃんの麻雀」、そして今やおなじみの「吠えるバー」など、細部までじっくりチェックしてみて!
アスガルドに響く聖歌
Here we are getting ready to shoot an Asgard scene at the stately cathedral in Durham. We had to wait for the choir rehearsal to finish… #AvengersAssemble pic.twitter.com/klCBJuJAMj
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
ソーとロケット・ラクーンが戻るのは、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)当時のアスガルド。撮影はイングランドのダラム大聖堂で行われたが、撮影チームは準備ができていても、聖歌隊のリハーサルが終わるのを待たねばならない局面もあった模様。世界遺産での撮影は、いくら大作映画とはいえ調整が欠かせないということだ。
アントマン越しのトニー&スティーブ
BTS of Tony, Cap and Ant Man in NY…#AvengersAssemble pic.twitter.com/aZMLsOlp2p
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
こちらは『アベンジャーズ』(2012)のニューヨークに戻り、現地での任務に失敗したトニー・スターク/アイアンマンとスティーブが、ピム粒子を手に入れるため、さらなる過去に戻る場面。スコット・ラング/アントマン役のポール・ラッドやカメラマンの背後から撮られているという、メイキングにしても貴重なアングルだ。作り込まれたセットとは裏腹に、小さな規模で行われる演技の風景、そしてオンとオフの切り替えなど、短い映像ながら見どころはたっぷり。
ロバート・ダウニー・Jr.&クリス・エヴァンス、本撮影最終日
Downey’s last day on set after shooting the “I am Iron Man” moment. The very definition of a legend. We love this man 3000. @RobertDowneyJr #AvengersAssemble pic.twitter.com/wIiQ5AwsDJ
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
This is from @ChrisEvans’s last day of playing Captain America, ever. Much love and respect to you sir. What an amazing run. #AvengersAssemble pic.twitter.com/LreTlM2JrZ
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
アイアンマン役ロバート・ダウニー・Jr.、キャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンスの本撮影終了直後の様子をとらえた2本の映像だ。ロバートの映像について、ルッソ兄弟は「私がアイアンマンだ」の直後と記しているが、この現場には出番をカットされたキャサリン・ラングフォードの姿もあり、正確には別シーンの撮影日であったことがわかっている。本編の「私はアイアンマンだ」は、公開が迫った2019年1月、製作の最終段階に撮影されたもの(当時の詳しいエピソードはこちらの記事にて)。ちなみに、クリスは再撮影の最後にキャップ同士の対決シーンを撮り直したことがわかっているが、上記の映像は映画のクライマックスにあたる部分。したがって、この映像は本撮影の最終日であることがわかる。
炎上するバン
This is called an “element shoot”… poor van… #AvengersAssemble pic.twitter.com/fEephYkest
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
ラストの決戦で攻撃を受け、爆発する“茶色い醜いバン”。『アントマン』シリーズからの登場だが、CG合成のみならず、実際に爆発する様子も個別で撮影されていたのだ。ルッソ監督は「これは“素材撮り(element shoot)”と呼ばれるもの」と説明している。実に地味な映像だが、こういう細部の裏側こそ楽しいという映画ファンも少なくないのでは。
初回上映、劇場の中央にて
Sharing #Endgame for the first time last year, with each and every one of you, was the most thrilling and rewarding moment in our careers. THANK YOU. We eagerly await the day that we can all be back together in a theater, sharing these experiences once again…#AvengersAssemble pic.twitter.com/c9tu7NzEaH
— Russo Brothers (@Russo_Brothers) April 28, 2020
すでにSNSでも話題を呼んでいる映像だが、こちらはメイキングではなく、初回上映の劇場にてジョー監督がこっそりと撮影したもの。ロサンゼルスのリージェンシー・ヴィレッジ・シアターにて撮られたものだが、映画のクライマックスでヒーローたちが帰ってくる様子に興奮する観客の様子がよくわかる。あまりに盛り上がりすぎており、「アッセンブル」が聞き取れたかどうかが心配になるほど。ちなみにルッソ監督は、この様子をキャリア史上最高の出来事だと語っており、ツイートには涙ぐんだとも記している。
ちなみに『アベンジャーズ/エンドゲーム』には、ここに紹介した以外にも、劇場公開当時から多数のメイキング映像が発表されている。公開から1年が経った今、そちらもまとめてチェックしてみてほしい。もちろん、映画本編も。