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『アベンジャーズ/エンドゲーム』タイトルはなぜ伏せられ続けた? カギは『エイジ・オブ・ウルトロン』、マーベル社長が真意明かす

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© Marvel Studios 2018

マーベル・シネマティック・ユニバース11年間の集大成となる映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、2018年12月、予告映像が公開されるまで正式タイトルが伏せられてきた作品だった。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の内容がわかってしまうとして、マーベル・スタジオはタイトルを隠し通してきたのである。

しかしタイトルの発表後、このように考えた人もいるだろう。「『エンドゲーム』のどこが『インフィニティ・ウォー』のネタバレだったのか」と。米Colliderの取材によって、ケヴィン・ファイギ社長の口から真相が明かされている。

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

Kevin Feige / ケヴィン・ファイギ
Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kevin_Feige_(28556369381).jpg

これまでにも述べられてきたように、今回もファイギ社長は『エンドゲーム』というタイトルについて「大げさに言われすぎてしまった」と話している。スタジオが想定した以上に、タイトルだけでファンたちが盛り上がってしまったということだろう。それでも、このタイトルが『インフィニティ・ウォー』のネタバレになるとの判断は一貫されてきた。

「(『エンドゲーム』というタイトルは)ネタバレです。『インフィニティ・ウォー』の公開前に、次回作のタイトルが『エンドゲーム』だと知れれば、『インフィニティ・ウォー』に結末が存在しないとわかってしまうからです。」

『インフィニティ・ウォー』のラストでは、6種類のインフィニティ・ストーンを手に入れたサノスによって全宇宙の生命が半分に減らされてしまう。サノスの物語は決着を迎えるが、ヒーローたちは足場を土台から崩された状態で映画が終わってしまうのだ。もとより『インフィニティ・ウォー』と『エンドゲーム』の2作品は「パート1/パート2」として構想された企画だったが、よほど熱心なファンでもないかぎり、その事実は認識されていなかっただろう。マーベルは『インフィニティ・ウォー』が「パート1」であることを伏せる戦略だったのだ。

このたび、ファイギ社長はさらりと重大な発言を残している。以前、社長は『エンドゲーム』というタイトルが『インフィニティ・ウォー』の企画初期段階で決められたものであることを明かしていた。今回も、このタイトルは「映画を2本作ると考えついた頃に」決まったものだと語られている。しかし問題は、ファイギ社長が「その頃に種が植えられたんですよ。私が思うに『ウルトロン』でね」と語っていることだ。

『ウルトロン』とは、『アベンジャーズ』シリーズの第2作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)のこと。ファイギ社長が「『ウルトロン』で種が植えられた」と発言したことは、同作でトニー・スターク/アイアンマンが「エンドゲーム(endgame)」と発言したことが決して偶然ではないことを証明するものだろう。ということは、トニーとスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカが交わした言葉の内容も同じく……? 詳しくは、タイトルの意味を読み解いたこちらの記事をご一読いただければ幸いである。

『エンドゲーム』というタイトル、こんなに深かった

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)全国ロードショー

『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

Source: Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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