『スター・ウォーズ/新たなる希望』名シーン、実は再撮影されていた ― 理由は「役名がルーク・スターキラーだったから」

映画『スター・ウォーズ』シリーズの記念すべき第1作、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)の名シーンが、実は再撮影されていたことが判明した。ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが、自身のTwitterで当時のエピソードとともに明かしている。
ルーク、本編の撮影中まで「スターキラー」だった
今でこそ映画ファンに知らない者はいないほどの存在となったポップカルチャーのアイコン的存在、ルーク・スカイウォーカー。この「スカイウォーカー」という名前が、『新たなる希望』の撮影中に急遽変更されたものだったというエピソードは『スター・ウォーズ』ファンの間でよく知られている。変更される前の名前は「ルーク・スターキラー」だったのだ。
『新たなる希望』の劇中で、ルークはデス・スターに潜入し、レイア・オーガナを救出する。ここで彼は「ルーク・スカイウォーカーです。あなたを助けに来ました!(I’m Luke Skywalker. I’m here to rescue you!)」と口にするのだが、実はこの場面は再撮影されたものだったという。
FUN FACT- The name change to Skywalker came late enough in production that we had to re-shoot the scene where I liberated the Princess from her cell. We had already shot it using the original line: “I’m Luke Starkiller, I’m here to rescue you!” pic.twitter.com/VRaoJhGt2n
— Mark Hamill (@HamillHimself) 2018年3月24日
「ゆかいな事実 ― 製作中、名前がスカイウォーカーに変わるのが遅すぎたので、王女を部屋から解放するシーンを撮り直さなきゃいけなくなった。すでにオリジナルのセリフで撮り終えていたんです。“ルーク・スターキラーです。あなたを助けに来ました!(I’m Luke Starkiller, I’m here to rescue you!)”」
『スター・ウォーズ』の創造主であり、『新たなる希望』の脚本・監督を務めたジョージ・ルーカスは、シリーズの構想に試行錯誤を繰り返したといわれている。なにせルークは当初女性キャラクターとして検討されていたほどなのだ。この「撮り直し」エピソードは、ジョージがいかに作品を悩みながら作っていたかを想像させるには十分だろう。
ちなみにマークは、「スターキラー」から「スカイウォーカー」へと名前が変わった際の印象をこう語っている。
It was George’s idea. I was so used to Starkiller, I didn’t like the new name & complained: “Skywalker?! It’s awful. Sounds like Luke Flyswatter!”
— Mark Hamill (@HamillHimself) 2018年3月25日
「(名前が変わったのは)ジョージ・ルーカスのアイデアです。僕はスターキラーに慣れていたので、新しい名前は好きになれなかったし、文句を言いましたね。“スカイウォーカー!? イヤだ、ルーク・フライスウェッター(ハエ叩き)みたいに聞こえる!”って。」
なお、ここで見送られた「スターキラー」という名前は、それから38年の時を経て『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)に「スターキラー基地」として使用された。現在は非正史扱いの作品だが、ゲーム『スター・ウォーズ フォース・アンリーシュド』の主人公もスターキラーというコードネームで登場する。
Source: Mark Hamill
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