『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』ディズニー会長が絶対の自信示す ─ 『ライオン・キング』では「劇場にハンカチを持ってきて」

『スター・ウォーズ』新3部作の完結編となる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の撮影が先日終了した。いよいよ到来する「スカイウォーカー・サーガ」の最終作に対して胸を高鳴らせているのは、どうやらファンだけではないようだ。
ウォルト・ディズニー・スタジオズのアラン・ホルン会長は、このたび米The Hollywood Reporterのインタビューにて、来たる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』への“絶対の自信”を明かしたのである。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は「一大事」
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の製作において秘密主義を貫いているディズニー/ルーカスフィルムにおいて、アラン会長は、その全貌を知る数少ない人物だ。企画に目を光らせる立場であるためだろう、すでに会長は撮影現場に赴き、さらに撮影された映像にも目を通しているというのである。
「(イギリスの)撮影現場に行きました。J・J(・エイブラムス監督)とキャシー(キャスリーン・ケネディ、ルーカスフィルム社長)、それから出演者のみなさんに会ったんです。いくつかのシーンの撮影を見て、全員で食事をしましたね。
(本編の)編集された映像はまだ観ていないんですが、毎週末、その一週間に撮影された映像を見せてもらって、感想をJ・Jとキャシーに伝えています。」
最後にアラン会長は、「この映画は一大事ですよ、ものすごいことになる」と述べた。内容については一切明かされていないものの、現段階で「ものすごいことになる」と言い切れるほどの何かがそこにはあるということだろう。
「一大事」どころではない話題作ラッシュ
それにしても2019年、ディズニーはかつてないほどの超話題作ラッシュである。
マーベル映画『キャプテン・マーベル』に続いて、ティム・バートン監督の実写版『ダンボ』、説明不要の超大作『アベンジャーズ/エンドゲーム』、ジーニー役ウィル・スミスが話題の『アラジン(邦題未定、原題:Aladdin)』、ついに帰ってくる最新作『トイ・ストーリー4』、豪華キャストと最新技術で傑作アニメが蘇る『ライオン・キング(邦題未定、原題:The Lion King)』、人気ファンタジー小説の実写版『アルテミスと妖精の身代金』、6年ぶりの続編『アナと雪の女王2』、そして『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』。もはや月に1本のペースで大作がやってくるのだ。
なかでも注目度の高いリメイク版『ライオン・キング』は、実写版『ジャングル・ブック』(2016)のジョン・ファヴロー監督による野心作。なにしろ最新の映像技術によって、登場する動物たちがすべて3DCGで表現されているのだ。すでに編集作業中の本編を4段階にわたってチェックしているというアラン会長は、未来の観客に「(劇場に)ハンカチを持ってきてください」と呼びかけた。
「とってもエモーショナルな映画です。アニメ版(1994年製作)のリメイクなので、“前の映画を観たからさ…”なんて言う方がある程度いるのは間違いないですが、出てくる動物たちがニセモノとは、もはや言えないってことだけはお伝えしておきますね。」
今回のリメイクにあたっては、「これは実写とはいえない」「アニメで十分では」との声も挙がっていた。しかしアラン会長の言葉を聞くに、どうやら今回のリメイクにもなんらかの仕掛けが用意されていそうだ。なぜ今、この方法で『ライオン・キング』をリメイクしたのか、その真意にも注目したい。
その一方でアラン会長は、2019年の豪華なラインナップについての緊張感も隠していない。「常にチャレンジですね」と話しているように、それぞれの作品が超えなければならないハードルは非常に高いのだ。「メディアへの愛情と敬意をこめて言うんですが」と前置きしながら、会長は不安を少しだけ口にしている。
「こういう大作映画には、ポジティブなものにせよ、ネガティブなものにせよ、大きな注目が集まります。なので、もしうまくいかなければ――『ハン・ソロ』のように――メディアに失敗だと言われてしまう。あれ、私はすごくいい映画だと思ったんですけどね。われわれが望んだほど(人々に)届かなくて、想像以上にネガティブに取り上げられてしまいました。それが注目作というものなんです。『アラジン』もすごい映画になると思いますが、なにかがうまくいかなければ大きなニュースになるでしょう。ほかのスタジオの映画がうまくいかなかった場合よりもね。」
いわばこれは、ディズニーという企業がハリウッド最大の“モンスター”であるがゆえに抱えるジレンマだろう。ところでアラン会長は『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)を具体例として上げているが、これがひとつの例として残り続けるのも、ファンとしては非常に複雑なところである……。
なお、ディズニー/ルーカスフィルムは『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』に次ぐ『スター・ウォーズ』映画の企画をいくつか進行中。アラン会長は今回のインタビューで、次回作については「すべて話し合っているところです」とだけ答えている。
映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)全国ロードショー。『ライオン・キング(邦題未定、原題:The Lion King)』は2019年7月19日に米国公開予定。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の記事
ジョン・ボイエガ「『最後のジェダイ』はワースト」 ─ 『スター・ウォーズ』続3部作ランキング尋ねられ 「でもどれも良かった」 『スター・ウォーズ』新作映画、今後は3~4年に1本ペースに ─ ルーカスフィルム社長が認める 約10年で3本製作? 『スター・ウォーズ』レイの続編映画、戦後を舞台に「ジェダイとは何者か」を描く ─ ルークとの約束を果たすべくジェダイ・オーダー再建に挑むレイ 考えられるサプライズ 『スター・ウォーズ』新作映画3本が発表、レイ役デイジー・リドリーも復帰 キター! 「大阪コミコン2023」来日ゲスト第1弾、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ヨンドゥ役や「スーパーナチュラル」キャス役、『スター・ウォーズ』からも 一気に4名発表!
Source: THR