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マーベル野心作『エターナルズ』は新たな神話の始まりとなるか ─ こだわりの撮影、「リスクは大きかった」

エターナルズ

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新たなヒーローチーム映画『エターナルズ(原題:Eternals)』は、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)を経て、MCUに突如現れる野心作だ。脚本・監督のクロエ・ジャオは『ノマドランド』(2021)がベネチア国際映画祭&トロント国際映画祭の最高賞に輝き、賞レースの制覇を期待される注目株。米Entertainment Tonightでは、「新たなる神話」の始まりを示唆した。

「(『エターナルズ』では)新しいヒーローたちのチームと出会い、彼らを好きになり、そして新たなる神話を掘り下げていくことになります。新しい体験なのです。」

マーベル・スタジオは本作の詳しいストーリーを明かしていないが、7,000年もの時間を視野に収めた物語とも、『アベンジャーズ/エンドゲーム』以上の規模になるとも言われているスケールともいわれている。出演者にはアンジェリーナ・ジョリー、リチャード・マッデン、クメイル・ナンジアニ、サルマ・ハエック、ローレン・リドロフ、マ・ドンソク、ブライアン・タイリー・ヘンリー、キット・ハリントンら世界各国の豪華キャストが揃った。

「良い作品になります。光栄に思いますし、出演者のことも誇りに思っています。見ていただくのが本当に楽しみ」とはジャオ監督の談だが、それもそのはず、以前より監督は『エターナルズ』を自らの裁量で作る環境を得たと認めていたのだ。今回、監督は「マーベルは大きなリスクを背負ってくれました」とも語っている。監督は本作で、スタジオ撮影ではなくロケ撮影、しかも広角レンズの使用を求めたそう。マーベル映画に欠かせないアクションやCGに大きな影響を与える撮影方法だが、それだけに「新しい感触、新しいルックになっている」とのことだ。

The Playlistにて、ジャオ監督は『エターナルズ』のアクションを撮るうえで、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督『レヴェナント:蘇えりし者』(2016)を参考にしたことも明かしている。いわく「(『レヴェナント』は)アクションをほとんどロケで撮っていて、すごく没入感がある。そういう作品にしたかったんです」。

ちなみに『エターナルズ』はもともと2020年11月に米国公開予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期を余儀なくされた。本来は後発となるはずだった「ワンダヴィジョン」が先行する結果となり、ただいま同作は世界中のファンを巻き込んで話題沸騰中だ。この現象について、ジャオ監督は「『ワンダヴィジョン』の成功はすごくうれしい。私たちにはプレッシャーですけど、とてもエキサイティングなこと」と語っている。

映画『エターナルズ(原題:Eternals)』は2021年10月29日(金)公開予定。

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Sources: Entertainment Tonight, The Playlist, Sirius XM

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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