アントマン役ポール・ラッド、キャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンスに初対面で踊らされていた

「踊らされる」という言葉には2つの意味がある。ひとつは、ある人物によっていいように扱われてしまうこと。もうひとつは、文字通り踊らされてしまうことだ。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の撮影現場にて、アントマン役のポール・ラッドは、キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスに両方の意味で踊らされていたという。米Varietyの対談企画「Actors on Actors」にて2人が当時を振り返った。
ラッドとエヴァンスが思い返すのは、『シビル・ウォー』でアントマンが登場する駐車場のシーンを撮影した時のこと。この日、劇中のキャプテン・アメリカ&アントマンと同様、エヴァンスとラッドも初対面だったという。ラッドはヒーローたちと出会うスコット・ラングと同じく、共演者との対面に緊張していたそうだ。
ラッド「スコット・ラングとして本当に緊張してた。しっかり役に入り込んじゃってて…自分の気持ちも同じだったから。だって、周りを見るとクリス・エヴァンスがいる、セバスチャン・スタンがいる、それにスーツもある。(現場に)仮説のロッカールームみたいなのがあったでしょ? そこで着替えてる時、棚にスーツが置いてあるのを見て、スーパーボウル[注:全米最大のスポーツイベント]で優勝したチームのロッカールームみたいだって思ったな。」
かたや、エヴァンスをはじめとする『キャプテン・アメリカ』チームはリラックスしきっていた模様。エヴァンスはラッドが出会った日、やけにテンションが上がっていたことを告白している。当時、エヴァンスやファルコン役のアンソニー・マッキー、ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンは、『シビル・ウォー』を「ちょっとした集大成」だと考え、記念のビデオを作ろうとしていたのだ。「『グリース』(1978)の曲、“We go together…”とかってやつを使って、みんなが踊る映像をちょっとずつ撮って、あとで繋げるつもりで」。
そして、エヴァンスとラッドが出会った日は、ちょうどエヴァンスらによる計画の初日だったのである。
エヴァンス「よし、映像を集めるんだって思ってました。だから、“よろしくお願いします。僕のことはよく知らないと思うんですけど、とりあえずコレやってくれませんか?”とか言いましたよね。あなたと、マッキーと、(ジェレミー・)レナーと、セバスチャンがいて、“はい、みなさん30秒踊って!”って。やってくれましたよね、あれすごく良かったな。ちょっとしか説明してないのに、快く踊ってくれて。」
もっとも、この話を聞きながら、ラッドは「ぜんぜん覚えてないよ」と一言。結局、エヴァンスは映像を完成させずに放置してしまったものの、撮影された動画はエヴァンスのスマホに入ったまま。話を続けながらエヴァンスは当時の映像を探すと、再生するや腹を抱えて大爆笑。「あー、これは見せらんないな、ひどすぎる」とニコニコ顔である。
Source: Variety