クリス・エヴァンス、タランティーノのマーベル批判に「彼は正しい」と同意 ─ ケヴィン・ファイギは「言い聞かせているだけ」と真意汲み取る

映画監督クエンティン・タランティーノが、マーベルヒーローを演じる俳優を“彼らが映画スターなのではなく、キャラクターがスターなのだ”と発言した事に対して、クリス・エヴァンスが反応し、同調の姿勢を見せている。
2022年11月、タランティーノは出演していたポッドキャスト番組内で「映画スターが少なくなってきている」との話題になった際、ハリウッドにおける“マーベル化(Marvel-ization)”が進んでいるとした上で、「マーベル・キャラクターを演じて有名になった役者がたくさんいるけど、彼らは映画スターじゃないだろう?キャプテン・アメリカがスターで、ソーがスターなだけ」と発言した。これには、シャン・チー役のシム・リウやニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンが反論のコメントを出していた。
タランティーノからスターではないと暗に言われていたエヴァンスも、この発言は耳にしていた模様。米GQで「自分は決して前には出ず、真ん中を取ってはいけない。マーベル映画で仕事することの美しさはそこにあります。自分が主演の映画のときでさえそうです」とした上で、自らタランティーノの発言に触れたのだ。
「クエンティン・タランティーノも最近言っていましたよね。彼は正しいと思いました。キャラクターこそがスター。そこにいても、その重荷を感じることはないんです。」
謙虚な姿勢もうかがえるエヴァンスの発言について、GQより見解を問われたマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギは「彼は自分にそう言い聞かせているだけだと思います」と述べ、タランティーノの主張を間接的に否定。「ロバート(・ダウニー・Jr.)も含めてアベンジャーズ俳優の多くが、自分に言い聞かせているでしょうし、我々が製作を進める上でとても助けになりました。でも時として、クリスの発言も含めて、完全に正しいというわけではありません」と続け、俳優陣の功績を強調した。
2019年の『アベンジャーズ/エンドゲーム』をもってキャプテン・アメリカ役から卒業したエヴァンス。今後の再演の可能性については、「絶対にないとは言いません」としながらも、「すぐには復帰できません」とも語っている。
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Source: GQ