オビ=ワン役ユアン・マクレガー、『スター・ウォーズ』プリクエル撮影は「本当に大変だった」 ─ 単独ドラマは「楽しみ」

『スター・ウォーズ』のドラマシリーズ「オビ=ワン・ケノービ」で、プリクエル3部作のオビ=ワン・ケノービ役を演じたユアン・マクレガーが帰ってくる。撮影開始を控えたインタビューにて、ユアンはプリクエル3部作当時の葛藤を率直に語った。
「(プリクエル3部作は)あまり歓迎されなかったので、それが難しかったし、つらかった。一般的に好かれたわけではなかったから」。米The Hollywood Reporterのインタビューでは、俳優として撮影現場でも苦労したことを認めている。監督のジョージ・ルーカスが、CGを積極的に取り入れようとしたためだ。
「ジョージはテクノロジーが大好きで、どんどん作品に導入したがっていました。背景をコントロールしたいという欲求が強まっていったんです。(『シスの復讐』では)そういうことが3~4ヶ月続いた後、本当につまらなくなってしまいました。」
ユアンがこう述べるのは、従来まで建っていたセットや背景が、ほとんどすべて合成用のブルースクリーンに取って代わられてしまったからだ。「無礼を働きたいわけじゃないですが、これはシェイクスピア劇じゃない。環境がなければ、満足のいくようにセリフに入り込むことはできません。本当に大変でした」。
『エピソード3/シスの復讐』(2005)から10年後を描く「オビ=ワン・ケノービ」では、ユアン演じるオビ=ワンが、自らの弟子だったダース・ベイダー/アナキン・スカイウォーカーと対峙する。撮影にはブルースクリーンではなく、「マンダロリアン」(2019-)で導入された巨大LEDスクリーン、通称「ステージクラフト」を使用。以前も「あれはすごい」と感嘆したユアンだが、今回も「砂漠のシーンなら砂漠の真ん中に立てるし、雪景色なら雪に囲まれる。スターファイターのコックピットにいるなら、周りは宇宙です。ものすごくリアルに感じますよ」と語った。
こうした様々な事情もあってだろう、ユアンは「オビ=ワン・ケノービ」について「前回よりもずっと楽しみかもしれません。僕も50歳になって、ずいぶん落ち着きましたしね」と口にしている。じつは7年間にわたってオビ=ワン役の再演交渉が行われていたが、発表まで秘密を一切口外しなかったというエピソードもファンの間では有名だ。「SNSに“オビ=ワン役はユアンがいい”って書かれているのは見ましたが、何も言えなくて。だけど、別の誰かが演じるのかもしれないって考えるのは屈辱的でした」。
撮影は2021年4月より開始予定と報じられていたが、このインタビューの時点で本撮影はスタートしておらず、ユアンは撮影テストやトレーニングに参加している。「マンダロリアン」(2019-)が評価されての登板となったデボラ・チョウ監督については「本当に良い監督なんだと分かりました」と述べ、一部で噂されている若いルーク・スカイウォーカーの登場については「いかにもありそうですけど、僕は知りません」と笑った。
「オビ=ワン・ケノービ」には、ユアンと同じくプリクエル3部作より、アナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセン、オーウェン・ラーズ役のジョエル・エドガートン、ベルー・ラーズ役のボニー・ピエスが再登板。そのほかサン・カン、クメイル・ナンジアニ、インディラ・ヴァルマ、モーゼス・イングラムらが出演する。
Source: The Hollywood Reporter