『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で描かれる『TOKYO DRIFT』主人公ショーンの空白と成長、俳優語る

ファミリーが再集結を果たす『ワイルド・スピード』シリーズ最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の中でも、15年ぶりの本格登場であるがゆえに注目の眼差しが向けられている第3作『ワイルド・スピードx3 TOKYO DRIFT』(2006)主人公のショーン。第7作『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)でわずかに登場したものの、第3作以降のショーンを巡る“その後”は描かれていない。
15年分の時を携えてフランチャイズに帰ってくるショーンは、『ジェットブレイク』でどう描かれるのか。米Entertainment Weeklyのインタビューに応じたショーン役のルーカス・ブラックが、復帰にあたっての心境や役柄へのアプローチを踏まえてこれを語っている。
「僕のキャラクターを復活させるお話は常にありました」。こう語るルーカスの通り、ショーンは第7作『SKY MISSION』にカメオで復活。第3〜7作の間に9年のブランクはあれど、時系列は第3作の続き、ハンが死んだと聞いたドムが東京に駆けつけた後のことが描かれた。この再登場について、ルーカスは「ハンを巡る点と点を繋ぐような小さな役割でした。これは良いことだったと思いますし、私自身やる気もありました」と振り返っている。
再登場こそすれ、ショーンを巡るストーリーについては描かれず、やはり第3作でショーンの物語に終止符が打たれたと思ったファンは多いだろう。意表を突くようなタイミングで、ショーンは再びシリーズに帰ってくるわけだが、ルーカス自身、復帰にあたっては「ずっと当時のままに閉じ込められるのではないような、ショーン・ボズウェルのための計画を知りたかった」と思ったのだそう。言葉を裏返せば、復活するからにはショーン自身の物語を掘り下げていくことをスタジオ側に求めたということだろう。
「プロデューサーや脚本家の方々、スタジオは、『ワイスピ』ファミリーや過去に関わったキャラクター、英雄的なキャラクター全員が同じ一つの映画で集結するのをファンが見たがっていることに気づいたんだと思います。だからこそ第9作を皆が超楽しみにしているし、シリーズの他のみんなと再会することにもなります。それが大きな意味では、最終的に成功に導くことになる。秘密は何もバラしたくないですが、ファンの方々が望んでいたものになると思います。それが第9作で実現することになりますし、そこから更にどうなっていくのかはこれからのお楽しみです。」
当時は高校生だったショーンもすでに大人だ。第3作以降の歩みが描かれるのは本作が初となるわけだが、ショーンの成長を表現していくにあたり、ルーカスは役づくりにもこだわりを持ったという。「ショーンはあれからかなり年を重ねていますから、成熟の水準において、ジャスティン・リン監督とはハンが教えてくれた人生の教訓などを話し合いました。そういうことを表現したかったですし、観客の皆さんにも(変化を)感じてほしかったです」。これを踏まえた上でルーカスは、第9作でのショーンについてヒントを与えている。
「ショーンはまだ若いスピリットや興奮、レーシングカーを作る喜びを持ってもいます。彼は常にメカニックでしたから。自分の車を組み立てることが好きなんです。だから第9作でもそうした彼が見られると思いますし、車や車の組み立て、レースに関してはそういった子ども心を彼の中に残しておきたかったんです。そこに少しばかり、人生の知恵や友情が加わるんです。」
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は2021年8月6日(金)全国公開。
Source: Entertainment Weekly