『ワイルド・スピード』ハンは脚本にないキャラクターだった ─ きっかけは『TOKYO DRIFT』ショーン役のオーディション

『ワイルド・スピード』シリーズ屈指の人気キャラクター、ハンを演じるサン・カンにまつわる裏話が到着した。初登場を飾った第3作『ワイルド・スピードx3 TOKYO DRIFT』(2006)のオーディション時、サン・カンはハンではなくショーン役のオーディションを受けていたのだという。
最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で奇跡の復活を果たすサン・カンは、米Entertainment Weeklyの取材に応じた。ここで『ワイスピ』との出会いを明かしたサンは、ジャスティン・リン監督とのひとときを振り返っている。「『TOKYO DRIFT』の話が持ち上がってきた当時、監督は僕と『Better Luck Tomorrow(原題)』のキャスト何人かに電話をかけて、ランチに誘ってくれました」。サンが言及する『Better Luck Tomorrow』とは、2002年にリン監督が単独で手がけた初の長編映画のこと。同作には、サンがメインキャストとして参加しているほか、『TOKYO DRIFT』でアール役を演じたジェイソン・トビンも出演した。
サンによれば、リン監督はこのランチの場で『TOKYO DRIFT』の監督に抜擢されたことを伝えたという。しかし目的はそれだけではなかった。「彼は、僕と他の俳優たちに、その映画(『TOKYO DRIFT』)に僕たちのための役が無いことを教えてくれたんです」とサン。当時、無名であったサンたちにも、リン監督は包み隠さず情報を共有してくれたというのだ。それではなぜ、サンはオーディションにこぎつけることが出来たのだろうか。
「それからジャスティンが僕に電話をくれました。“ショーン・ボズウェルっていうキャラクターのオーディションに来て、台本読みに参加してみないか?もうキャスティングは決まっているんだけど、キャスティング・ディレクターに会うだけでも将来役に立つと思うんだ”って。それで、僕は参加して台本を読みました。すごく楽しかったです。」
このリン監督の好意が、サンのキャリアを変えることとなった。「数週間後、ジャスティンから電話がありました」と当時を思い起こすサンは、監督から「フェニックスという名のヒップホップアーティスト」を演じるチャンスがあると告げられる一方で、「アジア系アメリカ人のキャラクターを採用できないだろうか?」とも伝えられたそう。このキャラクターこそ、のちにハンとして知られることになる。サンによれば、ハンは脚本に「最初から書かれていたキャラクターではなかった」というが、サンへの打診がきっかけで最終的に発展していったという。
ちなみに、脚本に含まれていなかったサンのキャラクターがハンと名付けられたのには、『Better Luck Tomorrow』が関係している。同作でサンは「ハン・ルー」という役を演じているのだ。事実、リン監督は2016年当時、『Better Luck Tomorrow』のハンを意識して『TOKYO DRIFT』のハンを作り上げていったことを認めている。
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Source: Entertainment Weekly(1,2)