『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』邦題を監督が海外で絶賛 ─ 「日本版のタイトル好き」

『ワイルド・スピード』シリーズといえば、日本版のタイトルが海外版と全く違って大胆不敵であることで知られる。
海外版では第1作の『The Fast and the Furious』に基づき、“Fast”や“Furious”の単語にちなんだタイトルがつけられているのだが、あまり規則性が見られずに「わかりにくい」とされるケースも。一方の邦題は、『EURO MISSION』や『SKY MISSION』など、劇中の印象的なシーンや展開にちなんだものが与えられている。海外のメディアでも「爽やかで、わかりやすく、アーケードのレースゲームのようなタイトル」と評判だ。
最新作『Fast X』の邦題は『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』で、これは予告編映像にもあるクルマが火炎に包まれながら猛スピードで走るシーンに由来していると思われる。
本作の監督を手がけたルイ・レテリエ監督は、米Colliderのインタビューで日本版タイトルの面白さを持ち出して評価。「僕が好きなタイトルは日本版です。『Wild Speed』っていうんですよ」と紹介した。「本作は『Wild Speed: Fire Boost』。他にも『Sky Mission』とかがあって、“うんうん、言いたいことわかる”って感じ」。
これは、2部作構想(もしかしたら3部作になるかもしれないが)とされる『ファイヤーブースト』の後編がどのようなタイトルになるのかという話の流れで出たもの。監督は冗談半分に「『ファスト:リザレクション(Fast: Resurrection)』がいい」と話している。「シリーズものには、たいていどこかで『リザレクション(復活)』がある。それがシリーズ最低作になるんだけど(笑)、なぜか僕はいつもそういうのに関わってしまうんです!」
この後編は、現時点では暫定的に『Fast X Part 2』と呼ばれているが、まだ確定はしていないようだ。監督は『Part B』や『Chapter 2』など、さまざまな呼称を検討していると話す。サーガ11作目となるが、『Fast 11』とは呼んでいないとのこと。
ちなみに、『ワイスピ』全作の原題と邦題を比較したリストがこちら。次作の邦題がどうなるかも楽しみだ。
- 『The Fast and the Furious』:『ワイルド・スピード』 (2001)
- 『2 Fast 2 Furious』:『ワイルド・スピードX2』(2003)
- 『The Fast and the Furious: Tokyo Drift』:『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』 (2006)
- 『Fast & Furious』:『ワイルド・スピード MAX』(2009)
- 『Fast Five』: 『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)
- 『Fast & Furious 6』:『ワイルド・スピード EURO MISSION』 (2013)
- 『Furious 7』:『ワイルド・スピード SKY MISSION』 (2015)
- 『The Fate of the Furious』:『ワイルド・スピード ICE BREAK』 (2017)
- 『Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw』:『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』 (2019)
- 『F9』:『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』 (2021)
- 『Fast X』:『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は2023年5月19日より公開。