「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」ジョン・ウォーカー役俳優、物議醸す設定に「そんなに嫌わないでほしい」

この記事には、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第1話『新たなる世界秩序』のネタバレが含まれています。

「2代目キャプテン・アメリカ」を演じて
ワイアット演じるジョン・ウォーカーは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で国家の象徴たるキャプテン・アメリカを失ったアメリカ政府が、混迷を極める世界において、人々が信じられるヒーローとして擁立した“2代目キャプテン・アメリカ”。先代のキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースから託された盾を手にしないという道を選んだファルコン/サム・ウィルソンに代わり、政府が抜擢したのがジョンだったのである。

第1話『新たなる世界秩序』のラストには、キャプテン・アメリカのスーツに身を包んだジョンが姿を見せる。この展開を受け、ファンはTwitterにて「#NotMyCap(このキャップじゃない)」というハッシュタグを添えて続々反応。早くもミーム化する事態となった。もちろん、演じたワイアットはこうした反応をあらかじめ予測していたという。
「(ジョンを)大好きになる人もいれば、大嫌いになる人もいるでしょう。見た人の心を動かすための作品だから、このシリーズもそうであってほしいと願います。だけど、できればそんなに嫌わないでもらえるといいですね。マーベル・ユニバースで嫌われ者を演じるのは光栄なことですけど。」
脚本・製作総指揮のマルコム・スペルマンは、ジョン・ウォーカーという人物を「国からの要求をすべてやり遂げた」兵士だと形容する。ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ役のセバスチャン・スタンも「多くの兵士が最前線で手足を失ったり、PTSDを患ったりして帰ってくる。それがバッキーの物語であり、またジョン・ウォーカーの物語なのです」と語ったのだ。これこそがジョンの特徴であり、スティーブ・ロジャースと彼の違いであろう。ラッセル自身も、ジョンの置かれている状況をこう説明した。
「道徳的なスーパーヒーローの世界になじもうとして、そこにジレンマを抱えているキャラクターはそう多くないと思います。ジョンはキャプテン・アメリカとしての役割を担うことになり、自分なりにやってみよう、正しいことをしようとしている。ただし彼の方法は、訓練された“人間狩り”としての日々で培われてきたもの。非常に特殊ですが、それが海軍のやり方です。彼らはスティーブ・ロジャースじゃない。ボーイスカウトではなく、もう少し荒々しいのです。」
ジョン・ウォーカーはスティーブ・ロジャースではない。同時に、ワイアット・ラッセルもクリス・エヴァンスではない。ワイアットは「クリス・エヴァンスのようにキャプテン・アメリカを演じられる人なんていない。彼は完璧だった」と話している。「この作品では、その問題も“代わりにキャプテン・アメリカを演じられるのは誰だろう?”という形で扱っている。それがおもしろいところです」。
ちなみに“2代目キャプテン・アメリカ”のスーツを着用した感想は、ワイアットいわく「暑い。超つらい。痛い」。俳優に転身する以前、元ホッケー選手として活躍していたワイアットは、かつて肩の問題を抱えたこともあり、どうしても肩が痛みやすいそう。本作のためトレーニングにも臨んだというが、ジョンはスティーブとは違い超人血清を投与していない設定である。ワイアットは「強い男ですがスーパーソルジャーではないので、普通の見た目にしたかったんです」と振り返った。
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』 は配信中。
Source: USA Today