『ザ・フラッシュ』スナイダーバース当時の構想明らかに ─ リバース・フラッシュ登場の3部作、最後は『フラッシュポイント・パラドックス』でリブートに繋げていた

またオリヴァは、「ザックの“ダークサイド4部作”の最後は、スナイダーバース版『ジャスティス・リーグ・アンリミテッド』(アニメ作品)的に終えるつもりでした。それから『フラッシュポイント・パラドックス』をやって、ひっくり返すつもりだった」と説明している。『フラッシュポイント・パラドックス』とはオリヴァが監督を務めたアニメ映画のこと。ある日バリー・アレンが、ジャスティス・リーグやヒーローが存在しない別世界で目覚め、そこではバットマンが残酷になり、アクアマンとワンダーウーマンが戦っているという物語だ。
「仲間が敵になり、世界は住みづらくなる。そうやってリブートに繋いだり、新しいキャストを紹介したりするんです。10年も経てば、役者たちも次に移らないといけませんからね」とオリヴァは続けている。シリーズの完結や次世代へのリブートまでもを見据えていたようだ。

オリヴァはこの結末で、『フラッシュポイント・パラドックス』で描かれたアクアマン対ワンダーウーマンの宿命の対決を実写で再現することを夢見ていた。「コミックの重苦しさをうまく表現しつつ、マーベル実写映画のように翻案する土台作りをやりたかったんです。素晴らしいものになると思っていました。ジェイソン・モモアがガル・ガドットと決闘して、ラブストーリーを繰り広げるだなんて、想像してみてくださいよ」。
その後、ファミュイワが降板したのは2016年10月のこと。2017年5月にはスナイダーも一身上の都合で『ジャスティス・リーグ』を途中降板、結果としてスナイダーによる当初のDCユニバース構想は空中分解となった。
「チャンスがなくなってしまいましたね。あの一員に加わるのはすごくワクワクしていたのに、ギアをシフトして、軸足を変えなくてはいけなくなった」と、オリヴァは幻に消えた映画シリーズを悔やんでいる。「やっぱり悲しいです。実現するのを見たかったです」。
なおオリヴァは、ベン・アフレック主演・監督・脚本による実現しなかった単独映画『バットマン』にも携わっており、こちらについても「とんでもなく良くできていた。傑作だった、素晴らしかった」と称賛を惜しんでいない。
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Source:Inverse