音楽プロデューサー、フライング・ロータスによる新作映画『KUSO』の衝撃的ポスター・ヴィジュアルが到着!
フライング・ロータス、あるいは“FlyLo”こと、スティーヴン・エリソンの監督する最新映画作品のポスター・ヴィジュアルが公開され、大きな注目を集めている。
2017年のサンダンス映画祭にて公開予定の本作品のタイトルは『Kuso』、お察しの通りローマ字読みでそのままの日本語、つまり“SHIT”ということだ。
— FLYLO (@flyinglotus) 2017年1月13日
フライング・ロータスは、カリフォルニア出身の実験的なマルチジャンルの音楽プロデューサーであり、エレクトロニック・ミュージシャン、ディスクジョッキー、ラッパーなど多彩な顔を持っている。ジャンルとしてはヒップホップを軸としているが、ジャズやブラジル音楽などの影響を強く受けていることが特徴だ。ちなみに彼は日本のポップカルチャー、映画・アニメ・ゲームの熱烈なファンとしても知られていて、来日の際には自身のライブに『ドラゴンボール』の亀仙流の道着を来て登場したこともある。またラッパーとしては“Captain Murphy(キャプテン・マーフィー)”と名乗っている。
そんな彼が手掛ける最新作『Kuso』は、「激しい地震に見舞われたロサンゼルでの出来事」という以外、その内容は未だに謎に包まれている。そこで物語の鍵を握る重要なアイテムとして公開されたポスター・ヴィジュアルなのだが……、衝撃的であることには間違いないにせよ、読み解くにはまったくもって難し過ぎる。最も分かりやすく読み取れる情報としては、ポスター上部に前述のタイトルにもなっている「糞」という日本語が見受けられるのと、ポスター下部の崩れかけた壁に書かれた“WE SURVIVED!”の文字。おそらくは大地震から生き延びたということだろうと考えられる。あとは……ロサンゼルスの下水道から這い上がってきたかのような、皆さんご存知のおぞましい不快害虫、巨大ローチのようなヴィジュアルがチラホラ目に付くのがちょっと恐ろしい。
もっともフライング・ロータスの楽曲では、これまでにもいくつかの衝撃的なミュージック・ビデオが制作されている。すでにその作品を鑑賞したことのある方ならば、「あ〜、なるほどね…」と唸る方向性のヴィジュアル作品になるのかもしれない。
というわけで、彼自身による監督作品ではないが、フライング・ロータスのミュージック・ビデオから個人的に特にオススメしたい作品をご紹介したい。しかし、やや“閲覧注意”な……ややではないな、観る人によっては圧倒的に閲覧注意な内容を含んでいる。今回のポスター・ヴィジュアルに嫌悪感を抱いた方は、おそらく鑑賞は控えたほうが、といった具合なのでご注意いただきたい。
このミュージック・ビデオを監督したのは、イギリスの映像作家でありアニメーターのデヴィッド・ファース。彼の描く世界観のクオリティーは非常に高く、ユーモアにも満ち溢れており、例えるならば同じくイギリスのモンティ・パイソンか、あるいはチェコのヤン・シュヴァンクマイエルのシュールレアリズム世界を思わせるものがある。ポスターを見る限り、『Kuso』はデヴィッド・ファースの世界観の影響を大いに感じるのだが、果たして。
Eyecatch Image: https://twitter.com/flyinglotus/status/819741058376437760