ハリウッド映画をより印象的に!”音の魔術師”フォーリー・アーティストが明かす『音のレシピ』
映画をより一層印象的なものにする、いわば”音の魔術師”と称される人達がいる。
彼らを”フォーリー・アーティストと呼ぶそうだ。
その中でもトップクラスのフォーリー・アーティストたちが、ハリウッド映画のフォーリー・アーティストではないだろうか。
ハリウッド映画の効果音は実に細かな部分まで音で表現している。
この効果音を”フォーリー・サウンド”と呼ぶ。このフォーリー・サウンドを生み出す職人を”フォーリー・アーティストと呼んでいる。
更にその中でも頂点に君臨するトップフォーリー・アーティストの一人がジョン・ロッシュ氏だ。

彼はフォーリー・アーティストとして40年以上のキャリアを持つ、トップ・フォーリー・アーティストである。
サウンドを作り出す道具は多種多様で、今は見る事がなくなったダイヤル式の電話を使ったりと、今時こんなものはと思う様な物もここでは大事な役割を果たしている。
実は完璧なサウンドを作り出すためにはスタジオを作る段階で地道な計算をしながら作るそうだ。

イメージ通りのサウンドのためにスタジオの床下からごっそり造り直す事もあるそうだ。
本格的なスタジオ造りはサウンドエンジニアには憧れの世界だろう。
こう書くとサウンド作りはハイテクなのだろうというイメージを持つが、実はとても地味でアナログな作業の連続なのである。
例えばプールに水を張りクマデでチャプチャプ音を立てたり、ゲームのキャラクターが歩く音を子供用のグローブを使って作り出したりと…
また鳥の羽でできたブラシで手を叩くと、鳥が飛び立つ「バサバサ」という音を作り出せる。
それではここでもう一人、フォーリー・アーティストとして忘れてはならない人物を紹介しよう。
数多くのハリウッド映画の音響効果を手掛けてきた、日本人フォーリー・アーティストの小山吾郎氏である。

彼は第64回エミー賞(2012年)で彼が手掛けたテレビ映画「ヘミングウェイ&ゲルホーン」で、最優秀音響効果賞を受賞しているのだ。
彼の作り出す効果音は本物以上にリアルなのが特徴。
音のレシピ
いい音を作るためにあえて本物を使わない時もあれば、やはり本物でないと出せない音もあるそうだ。
ここで小山氏が教える身近なもので作れる効果音の作り方をいくつか紹介しよう。
- 100円均一の灰皿と太もものこすれる音に、ベルトとハンドバッグのガチャガチャという音を重ねると…乗馬の音が完成する
- 軽く空気を入れたフリーザーバッグをもむと…傘に当たる雨
- マイクに息を吹きかけるだけで…スペースシャトルの音ができる
- 卵の殻を握りつぶすと…ポテトチップスなどのパリパリ感が増す
効果音の奥の深さには感動さえ覚える。
彼らは映画界には欠くことのできない存在だが、世間ではあまり知られていない。
しかしあの映画がひときわ輝いて見えたのも、
彼らの作り出す効果音の影響も大きい事を忘れてはならない。
Source:http://gigazine.net/news/20160604-where-sounds-born/
https://www.buzzfeed.com/keijiroabe/foley-artist-goro-koyama?utm_term=.wrPdKnZBP#.ryAvWakVM