『アナと雪の女王2』アナのソロ曲で始まる構想あった ─ 未使用歌「ホーム」カットされた理由とは

ディズニー最新作『アナと雪の女王2』には、前作『アナと雪の女王』(2013)と同じく、いくつかの未使用曲が存在する。なかにはキャストによるレコーディングが行われなかったものも、すでに楽曲が完成していたものもある。サウンドトラックの「スーパー・デラックス版」には、それらの楽曲まできちんと収録されているのだ。
アナ役のクリステン・ベルによると、もともと『アナと雪の女王2』はアナのソロ楽曲「ホーム(Home)」で始まる構想だったという。クリステンは楽曲のレコーディングを終えていたが、残念ながら本編にこの曲は使われず、代わりにエルサやクリストフ、オラフらも登場する「Some Things Never Change(邦題:ずっとかわらないもの)」が使用された。
「Some Things Never Change」
米Colliderでは、ベル自ら「ホーム」がカットされた理由を明かしている。いわく、レコーディングした曲が完成版に使われないのは「よくあること」。オープニングが変更された経緯をこのように語っているのだ。
「映画の冒頭には『Some Things Never Change』という曲がありますが、もともとのオープニングでは、私が『Home』という歌を歌っていました。私ひとりの曲だったんです。だけど出来上がったものを観た時に、ほかのキャラクターが出てこないのは違うと思われたんです。『Home』は良い曲で、私は大好きですよ。ふるさと(Home)をアナがどれほど愛しているかを歌った曲なんです。」
一方でベルは、『アナと雪の女王2』について「アレンデールを脅かすものについて描いた映画」だと形容している。「だから、いかにアレンデールが素晴らしいのか、城や我が家が素晴らしいのかを示しておきたかったんです」。アナ以外のキャラクターも登場する「Some Things Never Change」が、より視野の広い歌詞に仕上がったのは、こうしたストーリーの要請に応えたゆえだったのだ。
「Home」
そんなベルが、カットされて「本当につらい」と述べているのは、アナとクリストフのデュエット曲「ゲット・ディス・ライト(Get This Right)」。ふたりの物語をどう扱うかを検討する中、かなり早い段階でレコーディングされたものだった。ベルは「豪華なロックバラードで、すごく楽しいレコーディングでした」と振り返っており、「カットが決まった時はちょっとだけ気絶しました」とジョークも口にしている。
なお「Get This Right」がカットされた代わりに登場したのが、『アナと雪の女王2』屈指の問題作といっていいクリストフのソロ楽曲「恋の迷い子(Lost in the Woods)」。その出来栄えには、ベルも「映画全体で特にお気に入りのひとつ」だと太鼓判を押し、演じるジョナサン・グロフの歌唱とアニメーターの“暴走ぶり”を堪能したよう。「大人のファンは絶対に気に入る曲ですよね」と語っている。
「Get This Right」
映画『アナと雪の女王2』は2019年11月22日(金)より全国公開中。
Source: Collider